時事マラソン

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企業

トヨタ株の粘り腰「円安・株高」へ再転換か

昨日のトヨタの決算発表で、株価が興味深い動きを見せました。 2024年3月期の連結決算は、前期比96%増の5兆3529億円と過去最高を更新、日本企業で初めて5兆円を超えました。しかし、今期2025年3月期は一転、20%減の4兆3000億円の見込みと公表しました。決算…

「ワークマン女子」に陰り 9期ぶり既存店減収

時事マラソンでもよく取り上げてきたワークマンですが、業績に陰りが見えてきています。 昨日発表した2024年3月期の単独決算は2期連続の最終減益になりました。円安に伴い衣料品の仕入れコストが膨らみ、売上原価が増加しました。売上高に当たる営業総収入は…

伊藤忠が拾う火中の「ビッグモーター」試される再生力

伊藤忠商事は1日、中古車販売大手のビッグモーターから事業を継承した新会社、ウィーカーズを設立したと発表しました。 自動車保険金の水増し請求、顧客情報の漏洩、従業員への暴力など、ビッグモーターがやらかしたことを考えると、残す意味はあるのかなと…

ファーストリテイリング、外国人管理職8割に

ユニクロを展開するファーストリテイリングは2030年度をめどに、全世界の管理職に占める外国人比率を8割に、執行役員も4割に引き上げると発表しました。 2023年8月末時点での同社の管理職は2144人」。このうち外国人比率は56%。今では、日本国内より海外での…

新生Vポイント始動、Tポイントと統合で携帯4社を追う

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントと三井住友FGのVポイントが統合し、新生Vポイントに統一しました。 ツタヤのTポイントは共通ポイントの草分け的な存在で約20年の歴史を持ちますが、今回名称が無くなります。何と言っても、世界のVISA…

海に解けるバイオプラ量産化 神戸大が初の技術

神戸大などの研究チームは10日、丈夫でありながらしなやかで加工しやすく、海水で分解されやすい新たなバイオプラスチックの開発と量産化に世界で初めて成功した、と米科学誌に発表しました。 新素材は「次世代型ポリ乳酸」と呼ばれる原料から生成され、「水…

東証プライム、進む選別 市場再編から2年で社数2割減

東証プライムの選別について、時事マラソンでも定期的に取り上げています。 選別は進んでいて、3月末の上場社数は2年前の市場再編から2割減の1650社と、12年ぶりの低水準になりました。小粒な企業が減ったことで、1社あたりの時価総額は約6000億円と2年前か…

中途採用5割に迫る 今年度「新卒中心」転換点

日経がまとめた採用計画調査で、2024年度の採用計画に占める中途採用の比率が過去最高の43%と5割に迫る水準になりました。 主要企業5171社に採用計画を聞き、2242社を集計したもので、そのうち「いい人がいたら採ります」ではなく、具体的な数値目標を示し…

株高に潜む「父権主義」のワナ

日経平均株価が1989年末の高値を超え、日本経済が苦しんできた「34年の呪縛」がようやく解けたが、100年前からの呪縛はまだ続くと、記事にあります。 「100年前の呪縛」とは、後に日銀総裁に就く深井英五氏が日銀の書簡で「政府や日銀の父権主義は、国内でも…

株価5万円台へ経営者は「夢」語れ

日経でおなじみのイェスパー・コールさんのコラム。なかなか刺激的な表題です。 私は紳士でありたいと思いながら、日本の将来に関しては夢を見ることを恐れず、日経平均は2025年末までに55,000円まで上昇するとコールさんは語ります。2030年でも2035年でもな…

鷲津政彦がいたら今の日本に投資するか?

真山仁さんが日経紙面に登場してくれるなんて、さすがうるう年の2/29です(全然関係ない)。 真山さんは、読売新聞社での新聞記者をを経て、経済小説を主戦場に小説家デビュー。2004年に激しい企業買収の世界を赤裸々に描いた「ハゲタカ」が大きな話題を呼び…

日経平均最高値 終値39098円、34年ぶり更新 

東京株式市場では22日、日経平均株価が前日比836.52円高の39098円で終え、34年ぶりに最高値を更新しました。 2012年にアベノミクス相場で10000円台に回復し、そこから約12年かかりました。 その時期その時期にいろんな要因がありますが、特にこの1年の加速力…

キリン「高アル」見直しへ 健康配慮、国の指針受け

キリンビールはアルコール度数8%以上の缶酎ハイについて販売の是非を検討する考えを示しました。 厚生労働省がいよいよ動き出しました。アルコールの有害な使用を低減するためにWHOも動いており、世界で適正な飲酒の対応が求められつつあり、厚労省は、2023…

ハイブリッド車世界販売3割増でEV逆転、トヨタは過去最高

欧米・中国・日本を含む主要14か国のハイブリッド車(HV)の販売台数が2023年、前の年から30%増えて電気自動車(EV)などの伸びを上回りました。 2022年は、前年比でEV・PHVが63%増、HVが14%増と、これはEVの時代だと思いましたが、2023年のEVの伸びは鈍化。…

話し方も見られる女性経営者

日本にも女性経営者が少しずつ増えてきましたが、企業を率いる女性には時に厳しく容赦ない視線が注がれる、最も顕著なのが決算発表の場です。説明する時の口調、話しぶりから業績の悪さが予想できてしまうという研究があるというフィナンシャル・タイムズの…

流転のローソン、KDDIと見る小売りDX強者の夢

KDDIがローソンへのTOB実施を発表したのには驚きました。 ローソンの源流は米オハイオ州で牛乳販売店を営んでいたローソン氏で、コンビニに発展後、日本では1975年に「ダイエーローソン」ができました。大阪府に1号店を開業、70年代後半には24時間営業をスタ…

トヨタ時価総額、日本企業初の50兆円 28年で5倍に

トヨタ自動車の株式時価総額が日本企業で初めて50兆円を超えました。先々週、NTT株がバブル期につけた記録を上回り、日本企業歴代最高値を更新したことは、この時事マラソンでも触れましたが、昨日前日比+5%の3148円をつけ、終値は3135円に。時価総額51兆147…

トヨタ時価総額歴代最大 バブル期のNTT超え

23日の東京株式市場でトヨタ自動車の株式時価総額が終値ベースで48兆7981億円に拡大し、NTT株がバブル期につけた記録を上回り、日本企業の歴代最大を更新しました。 終値ベースでこれまでの最大は民営化したNTTが上場間もない1987年5/11につけた48兆6720億円…

JALと共産党、新しい女性リーダーに期待

日経の社説を久々に取り上げます。 年度替わりの4/1を控え、主要企業のトップ人事の発表が相次いでいます。最もインパクトがあったのが、日本航空(JAL)の次期社長に就任する鳥取美津子氏でしょう。鳥取さんは59歳。JAL初の女性社長で、CA出身も初。CA出身…

日本に定年制廃止を提言 OECD、働き手の確保促す

経済協力開発機構(OECD)は11日、2年に一度の対日経済審査(こんな審査があるんですね)の報告書を公表しました。人口が減る日本で働き手を確保するための改革案を提言、具体的には「定年の廃止」や「就労控えを招く税制の見直し」で、高齢者や女性の雇用を…

インド出身の亀田製菓CEOがまく「夢の種」

世界で活躍するインド出身のCEO。グーグルのサンダー・ピチャイさん、マイクロソフトのサティア・ナデラさんなど、アメリカのIT企業が有名ですが、「柿の種」や「ハッピーターン」で有名な亀田製菓のCEOがインド出身の方とは知りませんでした。お名前は、ジ…

日経平均、バブル後最高値を更新 終値33,763円

昨日9日の東京株式市場では日経平均株価が33,763円で終え、バブル経済崩壊後の高値を2023年7月以来ほぼ半年ぶりに更新しました。 ちなみに日経平均の過去最高は1989年末の38,915円。まだもう少し先ですが、あと15%少々アップのところまで上がってきました。…

「電子透かし」で偽動画判別 エヴィクサーが新サービス

「透かし」といえば、偽札の判別に使われている紙幣の透かし。昔に比べると、キャッシュレスの普及で、紙幣を触ることがめっきり減りましたが、昔は「すごい技術だなあ」と上にかざしてよく紙幣を眺めていました。それと同じようなことを、音響通信技術を手…

三菱UFJ銀行、50歳以上に社内FA制度 自ら異動志願

三菱UFJ銀行は2024年、50歳以上の行員が自ら異動を志願して別の部署で働けるようにする制度を導入します。 まず本部の50歳以上の2500人規模を対象に働きたい部署や分野の希望を募ります。応募者には業務経験やスキル、アピールポイントなどを書いてもらい、…

トヨタ、デンソー株にもメス 持合いよりEV投資優先

トヨタはデンソーの株式を売却する方針を決めました。24%の保有比率を20%程度まで引き下げ、3000億円弱を得る見込みです。単なる数字上の資産効率アピールだけではなく、EVなどの開発資金を積極的に増やさなければ、テスラなどとの競争に打ち勝てないという…

オープンAI 社員9割離反、アルトマン氏復帰要求

ChatGTPを開発した米オープンAIの経営を巡る混乱が続いています。 2015年に研究を目的としたNPOとしてオープンAI社はスタートしており、経営権を握るNPOの理事(企業の取締役に相当)が、コミュニケーションの不備を理由に、共同創業者のひとりであるサム・…

「給料減らない週休3日」広がる、新たな働き方に関心

みなさんの職場で「週休3日」が導入されている、あるいは検討されているところはあるでしょうか? 出勤日の勤務時間を延ばし、合計の所定労働時間と給与は変えない仕組みが広がりつつあります。休みは増えるけど給料が減る週休3日は流行らないと思います(笑…

米WeWork、来週にも破産法の適用申請を検討 現地報道

経営不振に陥っている米シェアオフィス大手ウィーワークが、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条(チャプター11)の適用申請を検討していることが31日分かりました。 同社はオフィスを利用する会員の解約が増えて最終赤字が続き、資金繰りが急速に悪化…

東南アジアで後手の日本EV 潮流に変化、悲観は早計

週明けの月曜日は毎週ニュースを選ぶのに少々苦労しますが、今日はいい記事を見つけました。 人口6.7億人超の東南アジアで日本車のシェアは8割を誇りますが、勃興するEVで中国や韓国メーカーに押されまくりで、たとえばタイではかつて9割を超えた日本車のシ…

見えてきた「ドコモ銀行」トラウマ越え証券参入

先週、NTTドコモがマネックス証券を子会社化したニュースをここでも取り上げました。 他の携帯キャリアはみんな、証券会社も銀行も持っています。KDDIは、auカブコム証券にauじぶん銀行、ソフトバンクはPaypay証券にPaypay銀行、楽天は楽天証券に楽天銀行。…