時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

エヴァートンvsアーセナル(冨安健洋出場)2023_02_04 #009

イングランド・プレミアリーグ第22節。エヴァートンのホームに乗り込んだリーグ首位のアーセナルでしたが、リーグ戦では久々に敗北を喫しました。

 

アウェーとはいえ、降格圏内に沈むエヴァートンが相手ですから、勝ち点3も期待できましたが、とにかくエヴァートンの頑張りが光りました。

 

大柄でハードワークをする選手が多く、武闘派集団さながら。よくよくラインナップを見ると、イングランドの正GKのピックフォードを筆頭に、セネガル代表のゲイエやベルギー代表のオナナなど好選手もチラホラいますが、それでもアーセナルに比べると見劣りはします。

 

しかし、その通りにゲームが運ぶとは限らないのがフットボールの面白いところで、エヴァートンのハードワークにアーセナルは手を焼いていました。

 

後半に、身長は185cmとDFとしては普通なターコウィスキが、コーナーキックから自慢のヘッドを叩き込み、エヴァートンが先制。ホームの大声援の後押しを受け、ジョルジーニョやトロサールなど、攻撃的な選手を次々とつぎ込んだアーセナルを無失点で抑え、見事首位のアーセナルジャイアントキリングを起こしました。

 

われらが冨安健洋は後半40分に、いつもの通りホワイトに替わっての出場。冨安の当面のライバルであるホワイトですが、前半に連携が合わずボールロストをしたり、ヘッドで競り負けたり、終盤もミスが目立ったので、ひょっとしたら次節は先発もあるのでは...と期待してしまいました。

「ヨドバシ百貨店」の衝撃 小売業界の未来占う

先日、次女とヨドバシカメラの梅田店に行ってきました。ノートパソコンを買いに久々に足を運んだのですが、相変わらずの熱気・活気と品ぞろえは、さすが梅田店だけで年商1000億円超、家電量販店で日本一の売上です。売り場にいるスタッフさんもみんな丁寧でやさしく説明してくれ、嫌なセールストークもなく、とても感じがよかったです(長女も同じように言っていました)。

そのヨドバシが、東京は池袋で「ヨドバシ百貨店」を計画しているようです。セブン&アイホールディングスが、百貨店子会社のそごう・西武売却で米投資ファンドのフォートレスと基本合意していますが、そのフォートレスがヨドバシと連携する方針を明らかにし、業界に衝撃が走っています。

関係者の間で取り沙汰されるのが、ヨドバシが西武池袋の施設内に進出する構想。顧客を集めやすい低層階など主要フロアでヨドバシが営業し、既存の売り場を百貨店の他の場所に移す案などが浮上。実現すれば、家電量販店と百貨店が融合した「ヨドバシ百貨店」が誕生します。

1日約200万人が乗降する池袋周辺には、駅前から徒歩数分のところにビッグカメラが本店を構え、向かいにはヤマダ電機の大型店もあります。駅に隣接する最高の立地の西武池袋にヨドバシが進出すれば、大手3社が至近距離で対峙する異例の激戦区となります。

ヨドバシは、一代で売上高7500億円の家電量販店に育てた藤沢会長は、上場はせず、ターミナル駅前など「レールサイド」にこだわり、不動産も取得をして巨艦店を構えます。当時の売上が2000億円台だった時に、梅田の駅前の土地を1010億円で落札。採算性や資金繰りなどを相当疑問視されたようですが、結果は明白です。

西武池袋はひとつのブランドでもあるため、いろんな反発もあるようですが、「ヨドバシ百貨店」誕生なるかが注目です。

 

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同性婚巡る発言、欧米メディア「政権に打撃」

同性婚を巡り差別発言をした荒井首相秘書官の更迭を欧米の主要メディアも相次いで報じています。荒井氏の発言内容はあまりに酷く、文字にするのも躊躇するくらいです。

BBCは「日本は性別役割分業や伝統的な家族の価値観に縛られ、G7で唯一同性婚を認めていない」と指摘。ロイター通信は「5月にG7の首脳を迎える岸田首相にとって、決まりが悪い出来事だ」と報じました。先進国を気取ってG7メンバーではありますが、男女差別やLGBTへの理解など人権全般については発展途上国というか、発展すら拒否している状態です。

その大きな原因は、昔ながらの考えに縛られた保守強硬派の人たちで、自民党に多く生息します。同性婚を強く拒否している旧統一教会と近しい議員もたくさんいました。家父長制が色濃く、女性蔑視でLGBT夫婦別姓などにも理解がない人たちが、今の日本の変化を相当妨げています。岸田首相も荒井氏を更迭はしたものの、自身も夫婦別姓同性婚で「家族観や価値観、そして社会が変わってしまう」とはっきり言っています。基本的には荒井氏と考え方は変わらないといっていいでしょう。夫婦別姓同性婚を認めると、社会がどう変わり、変わったら何が悪いんでしょうか?そこが肝心です。ぜひ教えてほしい。

G7の議長国として「こんなんでいいの?」と世界からもっと叩かれてほしいし、国連人権委員会などもどんどん出てきてほしい。今回の差別発言を受けて、立民・公明・維新の超党派LGBT法の早期整備を訴える声もあります。そうやってまずは、日本を巣食う「寛容性のない保守強硬派」を表にまずは引っ張り出してほしいです。本当は旧統一教会の問題の時に出てくるかと思いましたがあんまりでした。ここは絶好のチャンスなので、野党もこここそ頑張ってほしいです。

 

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ブライトンvsボーンマス(三笘薫出場)2023_02_04 #008

イングランド・プレミアリーグ第22節。ボーンマスをホームに迎えたブライトンは、1-0で勝利しました。

 

ボーンマスは、リーグ19位と降格圏にいるチームですが、そうとは思えないエネルギッシュなチームで、前半はボーンマスの方にチャンスが多い印象でした。

 

アウェーなのでそれほど前線に人数をかけませんが、シンプルにボールを放り込み、ここというチャンスでの迫力はとても19位とは思えませんでした。

 

リーグで6位につけるブライトンを十分研究していて、特に右サイドの三笘のところに非常にボールが入りにくくなっている。入ったとしてもサイドバックはもちろん、ボランチも駆けつけて、スペースを消す。三笘としては非常にフラストレーションの溜まる前半でした。

 

両チームとも得点がないまま後半に。後半に入ると少しずつスペースはできつつあるものの、フィニッシュの精度に欠き、試合は後半40分過ぎに。

 

アウェーのボーンマスは5バックにして後ろをがっちり固め、勝ち点1狙い。

 

そこでドラマは待っていました。左からのクロスをゴール前にいた三笘が何とかタイミングを合わせたヘッド。GKにはじき出されそうになりましたが、見事にゴール!

 

アディショナルタイムもそのまま逃げ切り、ブライトンが1-0で勝利。勝ち点3を積み上げ、6位をキープ。三笘は公式戦3試合連発、そして2試合連続の決勝ゴールと、量産体制に入ってきました。

 

チームも、ケガ人がちょこちょこいたり、移籍した選手、移籍しそうだった選手などもいましたが、層もビッグクラブと同じとは言わないまでも十分厚く、デゼルビ監督も交替もうまく使い経験を積ませながら、いいチームを作り上げています。

 

チームの今後も、三笘の今後も、両方大きな期待が広がります。

ソニーG新社長の十時裕樹氏 ロマンとそろばんを持つ熱血漢

ソニーの大きな人事が発表されました。

2日、十時裕樹副社長兼最高財務責任者CFO)が4/1付で社長兼最高執行責任者(COO)兼CFOに昇格する人事を発表。吉田憲一郎会長兼社長は代表権のある会長として最高経営責任者(CEO)も引き続き兼ねるとのことで、事実上の「2トップ体制」になります。世界的な景気後退懸念でテクノロジー業界に逆風が強まる中、十時氏の社長昇格で吉田氏との「2トップ」で経営体制を強固にし、電気自動車(EV)など成長領域の育成を急ぐとのことですが、思惑通りに2トップ体制が機能するかはわからないと別の記事にありました。コングロマリットソニーは過去にも同様に2トップ体制で経営に臨んだものの、つまづいた歴史があると。

出井氏が会長就任5年目の2000年に社長を安藤氏に譲り、自身は会長兼CEOになりましたが、後の著書でこの2トップ体制は「最大の失敗だった」と振り返りました。求心力が分散し、3つのDVD録音再生機を異なる部門が同時に商品化するなどトホホな迷走がありました。後任のストリンガー会長時代も中鉢氏が社長を務めましたが、1トップ体制に戻し、それでもソニーの浮上にもつながりませんでした。

そんなソニーの「2トップ黒歴史」はあるものの、この記事を読むと今回の2トップには期待が持てそうです。十時氏は、大企業のソニーにありながら、起業への思い入れが人一倍強く、金融機関の関係者は「右手にロマン、左手にそろばんを持ち、何かを組み合わせて面白い物をつくる絵を描くのがうまい」と評します。「いい物を『いい』と認めてくれる人」と、ソニーグループの誰もが前のめりで語りたがる憧れの存在との評です。

1987年にソニー入社後、自ら決断し本体から飛び出しました。ソニー銀行では創業メンバーの中心となり、ソネットに移ってからはエムスリーやDeNAなど今を時めく有望スタートアップを支援。大企業ではなく、「起業家」の血が流れている方のようです。
バトンを引き継ぐ吉田氏との年齢差は5つ。ふたりはソネット時代から腹蔵なく意見を言える関係のようです。ソニーソネットを完全子会社化することを決めた12年。自立経営を志向し、完全子会社化に反発した当時ソネット社長の吉田氏に「上場来高値を上回るTOBへの抵抗は株主に説明がつかない」と翻意を促しました。ソニーの平井前社長から復帰を要請された吉田氏が付けた条件のひとつは「十時も一緒に」だったとのことです。

テック企業の退潮が叫ばれる中、ソニーもEV車やメタバースなどで、一勝負もふた勝負もこれから仕掛けます。吉田氏の1トップよりも、吉田氏・十時氏の2トップの方がより成功に近づけるという判断なのでしょう。ソニーへの期待が大きく膨らむ人事です。

 

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EUの再生エネ、初めてガスを抜く 昨年22%

EUで風力や太陽光など再生可能エネルギーの発電量が2022年、初めて天然ガスを抜いたことが分かりました。

シンクタンクが1/31に公表した報告書によると、22年のEUの風力と太陽光の発電量は3ポイント強増の全体の22%となり、1ポイント弱増のガスを初めて抜きました。ロシアのウクライナ侵攻を機に化石燃料依存の解消をめざす動きが広がり、エネルギー安全保障の観点から再生エネの普及は23年も急ピッチで進む見通しです。

環境への意識が世界のどの地域よりも高いEUで22%。これがひとつの指標となります。正直、もう少し高いと思っていました。3割は超えているんじゃないかなと。月曜日に取り上げた記事に、九州電力が約2割とありましたが、現時点ではこれが「世界レベル」と言えそうです。

EUの今年23年は、政策支援を追い風に再生エネの発電量が2割程度増え、原子力や水力も回復することから、化石燃料の発電量が2割落ち込む可能性があるとあります。2割落ち込んで、化石燃料の比率が何パーセントになるかは記事にありませんが、九電の36%はかなりいい線をいっているように思います。

EUも石炭のシェアが1.5ポイント増の16%になっており、ここらの引き下げもポイントになってきそうです。

 

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日本電産の納入先を新天地に 関氏、鴻海でEV再挑戦

数日前に発表されたこの人事にも驚かされました。日本電産の社長を2022年に辞任した関潤氏が台湾の鴻海精密工業を再起の場として選びました。

関氏は日産の生産技術畑で副最高執行責任者を務めていた2020年に、永守会長から誘われ日電産の社長に就きました。EV駆動装置「イーアクスル」を含む車載事業を任され、21年には最高経営責任者となりましたが、車載事業などの「業績悪化の責任をとるため」(日電産)に22年に辞任して日本電産を去っていました。永守さんも関さんが退任した後の今年1月に、業績下方修正を発表した際には「外部から来られた方が好き放題の経営をして負の遺産を作った」と直接名前には言及しなかったが、関氏に対して厳しい発言をしていました。

普通、退職する際に同業者への転職は制限してそうなものですし、本人も遠慮するケースもありそうですが、永守さんは関さんに何の制限もつけず「お好きにどうぞ」としたんでしょうか。永守さんならやりそうですが…。

鴻海にとっては願ってもない人材です。iphoneなどスマホ組み立て依存からの脱却を狙う分野のひとつが電気自動車(EV)事業で、世界シェア5%の獲得を目指しています。EVの量産実績がまだないに等しい鴻海の経験不足を補うのに関氏は適任です。

鴻海と日本電産の関係も深く、鴻海がEV量産に向け、世界の部品メーカーなど2000社以上と協力するプラットフォーム「MIH」でも日本電産は主要メンバーです。21年3月にはイーアクスルの開発で戦略提携の覚書を交わし、同年7月には両社で合弁会社設立を検討していると発表。当時、日本電産社長だった関氏は「大量生産の安いEVが究極の姿」と、鴻海との関係強化を説いていたそうですが、その本人が相手先にいくというわけです。

売る方(日本電産)から買う方(鴻海)にいく関氏。どっちが強いとかはこのクラスの企業だとあまりないでしょうが、それでも買う方から売る方よりは若干いいかなと。売る側の事情が分かっているのはプラスに働きますし、逆に買う側に売る方の事情を知られているというのは何とも嫌な感じです。

日本電産では志半ばに終わった関さんですが、鴻海ではどうなるでしょうか。

 

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東証は憎まれ役になれるか 低PBR撲滅

ある独立系運用会社のトップが、対話を持ち掛けてもナシのつぶてだった海外の投資家や企業などから、最高財務責任者が「会いたい」という依頼が相次いでいるそうです。日本の株式市場に興味や関心が湧いてきているからでしょうが、その変化のトリガーを引いたのは記事にもある通り、東京証券取引所です。

ひとつは、先日も取り上げた、基準未達企業の「経過措置の明確化」です。たとえば最上位のプライム市場だと、流通株式時価総額などの基準が未達の場合は3年で打ち切り、その後1年で改善できなければ上場廃止にすることを決めました。これにより、プライムに残留したければ、様々な企業努力が進みます。当然うまくいく企業とそうでない企業、あるいは諦める企業なども出てくるので、投資家としては選別がよりしやすくなる。しやすくなると、資金が日本のマーケットに入ってきます。

もうひとつのトリガーが「資本効率の引き上げ」です。PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回るし品効率の低さを問題視しています。30日に公表した対応策の中でも、PBRが継続的に1倍を割る企業には改善を強く要請するとしています。

そもそもPBRが1倍を下回るのは、資本コスト(市場が求める最低リターン)を上回る自己資本利益率ROE)を上げていないからです。これらの企業は株主から預かった資本を毀損しており、事業を続けるより資産を処分して解散した方がいいことになる。すなわちPBR1倍割れは、市場から「上場失格」とみなされていることを意味します。実際、プライムの半数のPBRが1倍を割っています。PBR1倍割れのプライム企業は時価総額1000億円以上で292社、1兆円以上で47社(先週末時点)あります。

東証が、上場企業の反発に負けずに改革を迫る「憎まれ役」になれるかどうか。その覚悟が今問われています。

 

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家庭電気代、広がる地域差 東電値上げで関電の7割高

この記事はびっくりしました。東京電力ホールディングスなど7社が26日までに3~4割の値上げを経産省に申請しました。申請通りになれば、家計の負担は増します。世の中インフレだし、他の国と比べたらそれでもマシそうだし、まあしょうがないか…と言いたいところですが、そうとも言えないところがあります。何故なら、同じ日本でも住んでいる場所によって電気代が変わってきそうだから。それも、ちょっとの差ではないからです。

東電や北海道電力などは値上げ申請をしましたが、関西電力九州電力は値上げ申請をしていない、あるいは意向を示してはいません。このまま各社の申請通りに値上げが通ったとして、関電や九電と比べ、東電や北電は6~7割も高くなるとのことです。7%ではありません。7割(70%)アップです。

なぜそれだけ違うのか?それは、各社の値上げ判断に大きく影響しているのが、電源構成に占める「火力発電の比率」です。東電は21年実績で77%。それに比べ、関電は43%、九電は36%とかなり低水準です。

火力発電への依存度が高いという裏返しが、原発の再稼働の遅れです。東電は、主力の柏崎刈羽が再稼働できず、現状はゼロの状態。道理で77%と高いわけです。一方、関電は全国で最多の5基が稼働。今年23年には新たに高浜1・2号機も運転を始めるので、原発稼働率が22年度の5割程度から、23年度には7割台後半まで高まる見通しです。

その関電よりさらに火力発電依存度が低い九電ですが、電源構成に占める原発の比率が21年度に36%と全国の大手電力の中で最も高く、関西電力の28%を上回ります(23年は肉薄、あるいは超えるかも…ですが)。さらに九電が特筆すべきなのは、再生可能エネルギーの比率が約2割と東電より高いということ。その結果、今年6月の予想価格も関電をわずかに下回ります。

だからと言って、簡単に原発礼賛とはなりませんが、ただ、7割も電気代が違うとはさすがに驚きました。

 

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「愚か者」英国救った安全網 財政への信認、制度が守る

私と誕生日が同じ英トラス前首相があーもあっさり解任されたのは何故だったのか不思議に思っていたのですが、この記事でよくわかりました。


まずは一つの人事。英財務省のトム・スカラー氏がトラス前首相就任初日に解任されました。市場の信認が扱ったスカラー氏を「古めかしい価値観」を持つ人物だとして突如解任。中央銀行イングランド銀行についても「役割を見直す」と独立性を軽視する発言を繰り返しました。


極めつけが手続きの無視でした。英政府はリーマン・ショック時の反省を踏まえ、厳しさで定評のある独立財政機関から政策の達成状況や実効性についての分析を得た上で、経済・財政計画を発表してきました。しかし、トラス政権はこれを省略。通常のチェックを経ずに発表された計画に市場の疑心は膨らみ、10年物国債市場では英国の利回りが一時、イタリアを上回るまで急騰。英調査会社TSロンバードのダリオ・パーキンズ氏は上乗せ分を「(政府が招いた)愚か者リスクプレミアム」と名付け、一躍流行語になりました。


昨年秋の英国財政をめぐる混乱から4か月。財源の裏付けのない減税やエネルギー対策が引き金を引き、財政政策に規律をもたらす制度を軽んじるトラス氏の言動も混乱の大きな要因でした。英国が危機から脱するのを助けたのは、トラス政権が面倒くさがった制度の活用。今のスナク政権のハント財務相は、新財政計画を発表するまでの約1か月間で独立財政機関と10回以上やりとりをしてから発表しました。名付け親のパーキンズ氏は「独立財政機関などの制度が安全網になった」と評価し、英国の愚か者リスクプレミアムの大部分はなくなりました。


さてさて、世界最悪水準の財政状況にある日本が「愚か者」と市場から見放されることはあるのでしょうか。政府・与党に少なくともそんな危機感は感じられず、規模重視の大型補正予算がもう当たり前となっています。独立財政機関のような財政を監視する機能もあまりありません。個人的には、ちょっと怖いもの見たさもあるのですが…。

 

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アーセナルvsマンチェスターU(冨安健洋出場)2023_01_22 #007

イングランド・プレミアリーグ第21節。前節、難敵のトッテナムをアウェーで下したアーセナルは、マンチェスター・ユナイテッドをホームに迎え、見事な逆転勝ち。首位をキープしました。

 

それにしても、見どころが山のようにある濃密な試合でした。

 

先制したのは、ユナイテッド。前半17分にエースのラッシュフォードがPA外から右足を振り抜き、ラムズデールのゴールをこじ開けました。

 

今シーズンのユナイテッドは、先制した試合は10勝1分と負けなし。アーセナルにも昨年9月に先制しての3-1勝利。アーセナルは先制されて負けた唯一の試合でした。

 

「先制したらユナイテッド」と言いたいところですが、さすがは首位を快走するアーセナル。エンケティアとサカのゴールで試合をひっくり返します。

 

特にサカのゴールは、見事な左足のミドル。W杯でも活躍しましたが、まだ「2000年代生まれのニューヒーロー」という感じでした。しかしW杯後は凄みを増していて、世界のトッププレーヤーのひとりになりつつあります。

 

アーセナルの攻撃の起点はあちこちにありますが、右のサカに、左のジャカ。この「サカジャカ(ジャカサカでもよい)」からチャンスが生まれます。サカはチャンスメークだけでなくゴールも決めます。

 

この試合ですが、われらが冨安健洋がなんと後半の頭から、ベン・ホワイトに替わって出場しました。

 

「45分もみられるわ」とワクワクしましたのもつかの間、ポジション的に相対するのが先制ゴールを決めたラッシュフォード。W杯でも3ゴールを挙げ、大黒柱のハリー・ケインに万が一のことがあっても、慌てることなく引き継げる逸材。スタンドで見つめる、イングランド代表のサウスゲート監督もそう思っていることでしょう。

 

そんな猛者が相手では、さすがに序盤は対応に苦労していました。ゴール前で抜かれるシーンもありました。

 

後半14分にユナイテッドが同点に追いつきますが、そのコーナーキックの処理がGKと重なってしまいました。どっちが悪いとかはありませんが、ほろ苦い失点となりました。

 

しかし、ここで動揺しないのが冨安のすごいところ。何てことなく、落ち着いてプレーをし、パスなどに狂いはなし。これまでに見られなかった、高い位置でのプレーもあり、何度か右からクロスもあげていました。ポジショニングがいいもんだから、どんどんパスがまわってきていました。

 

そうこうしているうちに、ラッシュフォードへの対応もしっかりできるようになり、後半の後半はほとんどミスらしいミスはありませんでした。よくアルテタ監督は、後半の頭から替えたよなと。そのベンチワークも光りました。

 

冨安の「潤滑油」的な仕事ぶりもあり、チャンスも多く作っていたアーセナルですが、まあドローが妥当かな…とも思った後半45分、ドラマは待っていました。

 

三笘のブライトンから電撃移籍したトロサールのいい持ち出しから、左展開、そしてクロス。エンケティアが右足を伸ばして、見事ゴール。オフサイドが微妙で、VARも発動されましたが、ゴールは認められました。

 

ユナイテッドのラッシュフォード、アーセナルのGKのラムズデール、サカなどは次のW杯の主力を張るでしょう。そして、この日2ゴールのエンケティアは昨年のW杯はメンバー外。昨年のW杯はベスト8止まりだったイングランド代表ですが、次回はさらに上位が期待できると思います。

 

東証の暫定組、猶予2026年3月まで 上場維持へ改革急務

東京証券取引所は25日、プライム市場などの上場基準に満たなくても暫定的に上場を認める「経過措置」を実質4年で終わらせる案を発表しました。経過措置は昨年4月の市場再編を起点に3年で終了し、その後1年の改善期間を設け、それでも基準を満たせなければ監理・整理銘柄に指定され上場廃止になり、プライム市場で基準を満たしていない269社は上場維持に向けた経営改革が急務となる、と記事にはあります。


東証は当初、経過措置は「当分の間」として、期間をはっきりさせていませんでした。さすがにそれはないだろうと、この時事マラソンでも取り上げましたが、さすがに期限を設けることにしたようです。プライム基準には遠かったが最上位市場にとどまりたいとしてプライムを選んだ「背伸び組」が269社の行方が興味深いです。


まず、それくらいの数の企業がプライムに「残留」できるのか? 皆目見当もつきませんが、半分程度は残るのでしょうか?


2022年4月の市場再編が起点ですから、2025年3月に経過措置が終了。そこから1年の改善期間を経て、もし基準を満たさなければ監理銘柄・整理銘柄に指定されて上場廃止になります。背伸び組企業としては、これは何とか避けたい。上場廃止は企業のイメージダウンに繋がります。


プライムの下のスタンダードに移ることもできますが、果たしてこれがどんな市場の評価になるか。旧東証1部企業が2022年の市場再編の時にプライムではなくスタンダードを選んだ時は、「身の丈に合ったスタンダードに」「課題を解決してからプライムに」といった企業に対しては、降格したイメージよりも逆にポジティブなとらえ方をされていたように思います。


今回は、スタンダードに下がるという同じ現象になったとしても、4年経つわけですから、「努力不足」「力不足」と捉えられて市場の評価がマイナスに働くのか、そうでもないのか、企業によりけりでしょうがそこらあたりが気になるところです。

 

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拡大続く日米球界の経済格差 受け入れ未来を考える時期

日本のプロ野球から米大リーグへ高額契約での選手の移籍が続いています。オリックスの日本一に大きく貢献した吉田正尚選手の巨額契約もびっくりしましたが、阪神でくすぶっていた藤浪晋太郎選手のアスレチックスとの契約にも驚かされました。出来高を除いても年俸325万㌦(約4億2000万円)で、昨季の阪神タイガース時代から9倍近くとなるそうです。


このままでは日本はメジャーに行くための「腰掛けリーグ」になりかねない、と危惧していると記事にはあります。圧倒的な年俸差の背景には日米球界の経済格差があります。約30年前の市場規模で比較すれば、1球団当たりの計算では日本の方が稼いでいたと。しかし、野球に限らず米国のプロスポーツは2000年以降、ネット配信や放映権料の拡大によって飛躍的に収入を拡大。より深刻なのはこの格差が縮小する見通しがまるで立たないことです。


これはサッカーのJリーグにも言えることで、年俸の差が5倍とか10倍とかになると、いかんともしがたい。米国ではスポーツベッティング(賭け)の広がりが各リーグを潤わせていますが、これが日本に解禁になったとしても今の経済格差が埋まるほどになるとは思えません。


圧倒的な経済格差を受け入れ、「腰掛けリーグ」となるのを前提とした上で、それでも国民的エンターテインメントとして進化するにはどうすべきか。と記事は締めくくられていますが、ネーミングは別にして「腰掛けリーグ」になっているという自覚は日本のプロ野球界もサッカー界もあると思います。ただ、それは日本だけの現象でなく、たとえば各国にプロリーグがあるサッカーなどは、世界の各地に「腰掛けリーグ」があります。でも、問題なく成り立っている。昨年のカタールW杯で優勝したアルゼンチンの国内リーグもそのひとつかもしれません。


そのリーグでいいプレーを観客に見せてくれ、選手も安心してプレーができる。さすがに、年俸差10倍が差が開き過ぎなので、もう少しベースは上げるとしても、それほど経済格差を深刻に考えなくてもいいような気もしてきました。

 

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ブラジルとアルゼンチン、共通通貨協議で一致 首脳会談

これはなかなかのビッグニュースです。ブラジルのルラ大統領とアルゼンチンのフェルナンデス大統領は23日、ブエノスアイレスで首脳会談を開き、両国間の貿易などで用いる共通通貨の創設に向けて協議することで一致しました。金融と貿易で用いることができるデジタル通貨の創設が検討されており、当面はユーロのような通貨統一は想定していないとの見方も示しています。


ビッグニュースと言っても初めての話ではなく、共通通貨の構想は両国が右派政権だった19年6月の首脳会談でも浮上しましたが、同年12月にアルゼンチンで左派のフェルナンデス政権が発足すると機運は薄れました。しかし今回は、ブラジルで左派のルラ政権が1月に発足したこともあり、フェルナンデス政権も同じく低所得者層を支持基盤にしていることから交流が盛ん。昨年10月にルラ氏が勝利を決めた翌日に、フェルナンデス氏が真っ先にサンパウロに祝福に駆け付けたくらいです。


このエピソードからも伝わるように、今回の動きはアルゼンチン側から呼びかけたようで、アルゼンチンの通貨ペソは安定度に劣り、アルゼンチンの消費者物価上昇率も94.8%とブラジルの5.8%より高く、共通通貨構想が進めばアルゼンチンの方に利がありそうです。


中南米ではここ数年、左派政権が相次ぎ発足し、域内の連携が進みつつあります。もちろん一筋縄ではいかない通貨統合で、10年単位で時間がかかる大事業ですが、個人的には分断が進む世の中で、何か一つのことを国をまたいで取り組むことはとてもいいことなので、応援したいと思います。

 

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レスターvsブライトン(三笘出場)2023_01_21 #006

イングランド・プレミアリーグ第21節。三笘薫所属のブライトンは、敵地に乗り込みレスターとのゲームでしたが、両チーム、点の取り合いの末、2-2のドローとなりました。

 

1試合で4点も入ったので、スリリングな試合ではあったのですが、リーグ14位で降格圏がチラつくレスターが、ホームでしたが随分と守備的な戦い方で、がっちり引いてのカウンターとセットプレー狙いを90分間通して遂行していました。

 

レスターがプレミアで奇跡のリーグ優勝を果たしたのが、2015-16シーズン。もうそんなになるんですね。岡崎慎司も大事な試合でオーバーヘッドシュートを決めるなど、優勝に貢献しましたが、その時の大黒柱のジェイミー・バーディーが36歳の今も1トップで、カウンター狙いのチーム戦術の中で、体を張っているのが印象的でした。

 

試合ですが、前半27分の三笘のゴールは本当に鮮やかでした。ペナルティアリアの外、「三笘ゾーン」とも言える左サイドから右足で振り抜き、キーパーの手が届かないギリギリのところに吸い込まれていきました。

 

DFは、右足のシュートを警戒し過ぎて突っ込み過ぎると逆にかわされ、味方自陣で悲惨な抜かれ方をしてしまいます。なので、右も左も警戒しないといけないので、少し寄せが甘くなる。

 

リプレーで見直しましたが、そんなのあまり関係ないくらい、スピードとキレでかわしていますが(笑)、相対する選手からすると本当にやっかいな、めんどくさい選手になりました。

 

その後、前半と後半にレスターが意地の勝ち越しをし、ますますの逃げ切り体制を取りましたが、ATも見えてきた後半43分にエバン・ファーガソンがやってくれました。

 

この試合の先発は、ベテランのウェルベックに譲り、試合途中からの出場になりましたが、終了間際のワンチャンスのヘッドを、これまたポストに当たってはいるくらいギリギリのコースに流し込みました。

 

ファーガソンアイルランド国籍のまだ18歳の若武者。何と14歳でアイルランドトップリーグデビューを果たし、2021年からブライトンに所属。昨年12月から出場機会を得て、先発に名を連ねるようにもなりました。

 

今年、インドネシアジャカルタで行われるU20W杯を見に行こうと思っていますが、アイルランドが勝ち進めばぜひ見たい選手のひとりでありますが、ひとつ上のカテゴリーの代表に選ばれてプレーもしているため、U20代表に降りてくるかな…ということと、そもそもチームが派遣を許してくれるか…、それくらいの選手になりつつあります。