時事マラソン

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若者言葉、「無理ゲー」にどうにか対応

どのくらいの年代の先生かが分かりませんが、今の「若者言葉」を理解するのに四苦八苦という記事です。

「ワンチャン」はもしかしたら、「運ゲー(これは初めて聞いた)」は運の要素が強いゲーム、「秒で」はすぐに、そして「無理ゲー」は難易度が高くクリアするのが困難なゲーム、という意味です。全く意味が分からず、「もっと普通の言葉で話してもらえますか」。そう頼んだところ標準的な日本語で言い直してくれた。でも今ではそれらには慣れて、最近では「この問題は運ゲーですね」などと言うようになってしまった、と記事にはあります。

個人的には、これらの若者言葉に違和感はなく、どれも文脈などから想像すると何となくは分かりそうな、短縮言葉です。
インドネシア語に、シンカタン(略語)があります。インドネシア人はシンカタンが大好き(だと思う)。

たとえば、DPR はDewan Perwakilan Rakyat の頭文字をとったもので、「民衆代表議会」。このような真面目なものから、Pusupa(Putuskan saja pacarmuの略で「恋人と別れちゃいなよ!」)みたいなくだけたものまで、幅広くあります。こっちの方がよっぽど理解しにくいと思います。いや、インドネシア人は文脈から想像して、簡単に理解しているのかもしれない…。

日本の若者言葉の中で唯一、女性が自分のことを「わし」というのだけはどうにも慣れません。昭和のおじさんにとっての「わし」とは、えらそうなおじさんの一人称です。これを女性が使っているのを聞くと、ぞくっとします。最近は、若い世代だけでなく、40代の女性Youtuberも使っていました。「わたし」の短縮バージョンだということは分かっています。でもこれだけはやめてほしいなあと願います。

 

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上川陽子外相、時が来れば役割果たす

次の首相にふさわしい候補のひとりとして、上川陽子外相の名前を挙げる人が増えました。

麻生太郎自民党副総裁は「新しいスター」と評価し(容姿に触れる発言で帳消しに…)、野党第一党立憲民主党の枝野氏は「次の衆院解散・総選挙時の自民党総裁は絶対に岸田首相ではない。『上川政権』と対決だ」と警戒しています。

その上川さんのインタビュー記事が日曜日の日経朝刊に掲載されています。同氏の人となりが少し分かります。手堅くまじめな仕事ぶりには定評がある一方、プライベートはもちろん、政治家としての素顔もあまり知られていません。

総理・総裁については「そういう時が来ればしっかり役割を果たす」「期待される人になる、期待される仕事をする」と言います。「女性・平和・安全保障(WPS)」を外交政策の中心に置いているのもとてもいいと思います。3つとも今の日本にとって最重要な課題です。

個人的には、もう少し外相をやってほしいですが、総裁選、衆院選自民党・岸田政権の低支持率などを考えると、出番は遅くなさそうです。

 

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ラストベルト4州が大統領選のカギを握る

11月の米大統領選は民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が党候補者指名を獲得することが確定しました。これにより、3度目の対決が実現します。これから残り8か月、まさにガチンコ勝負が始まります。

ニュースなどを見ていると、トランプ氏の情報が多いので、「もしトラ」ならまだしも「ほぼトラ」という論調も目立ってきましたが、今日の日経の経済教室で前嶋上智大教授は「ほぼトラは時期尚早、ありえない」とはっきり書いており、まだまだ予断は許しません。現職のバイデン大統領がこれから攻勢に出るのは間違いありません。

今後を占うポイントとして見ておかないといけないのが、中西部・東部の4州、東からペンシルベニア州オハイオ州ミシガン州ウィスコンシン州です。同地域の労働組合員票215万が大統領選の勝敗を決定づけると記事にはあります。

先日も取り上げたUSスチールの買収問題。ペンシルバニア州の全米鉄鋼労働組合(USW)は買収に反対しているため、バイデン大統領も「USスチールアメリカで所有されるべき」と声明を出しています。さらには、急激なEVシフトに反発するミシガン州本拠の全米自動車労組UAW)に配慮する政策の検討に入るなど、あらゆる政策判断が選挙と結びついていきます。

ラストベルト(さびた工業地帯)4州と過去の大統領選の勝敗ですが、2016年は4州とも共和党が制し、トランプ大統領誕生を後押し。2020年は逆に、オハイオ以外の3つを民主党が取返し、バイデン大統領が勝利。過去の大統領選のたびに勝利政党が入れ替わる「スィングステート(揺れる州)」に、両候補とも否が応でも力が入ります。

 

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アトレティコ・マドリード2-1(3PK2)ポルト 2024_3_13 #16-82

欧州チャンピオンズリーグ・ラウンド16の2ndレグ。こちらも壮絶な試合になりました。

インテルの先勝で迎えた第2戦は120分間で決着がつかず、PK戦の末、アトレティコ・マドリードがベスト8進出しました。

昨日PKにもつれ込んだアーセナルvsポルトと同じく、2ndレグをホームで戦うチームが0-1と1点ビハインドで臨む構図でした。

アーセナルは1-1と追いつき、PK戦突入となりましたが、この試合はインテルが先制します。前半33分に、うまいポストプレーから左に展開。バレラからの折り返しに、MFのディマルコが押し込み、2試合合計2点のリードを得ました。

アウェーとはいえ、インテルセリエAで断トツ首位を走る、好調なチーム。3バックにチャルハノールが下りてきて4バックにもなるなど変幻自在。2トップは足元に強いテュラムと決定力のあるラウタロがいます。

これはかなりのアドバンテージだなと思った矢先、インテル先制からわずか2分後に、ゴール前の混戦からグリーズマンがすぐに取返し、1点差に。これで試合が分からなくなりました。

後半に入ると、1点を追いかけるアトレティコが、ホームの大歓声を背に攻勢。インテルは、GKゾマーの好セーブで耐えつつ、カウンターを狙っていました。

後半30分、インテルにビッグチャンス到来。相手CKをクリアし、ラウタロが絶妙のスルーパス。教科書通りのカウンターでしたが、テュラムがシュートミス。アトレティコは救われました。

そして後半42分。ビシバシ途中交代をし、押せ押せだったアトレティコが、途中出場のメンフィス・デパイのゴールで、2試合合計2-2の同点に!

こうなると、ホームで、しかも追いついたアトレティコの方にわずかに分がありました。インテルはよく耐えて、PK戦まで行きましたが、アトレティコのGKオブラクが3つも止められ、万事休す。

昨日のポルト同様、インテルもここで消えるには惜しすぎるチームでした。

直近5大会で2度のCLベストを誇るアトレティコ・マドリードがベスト8進出となりました。

時短は打者の自覚から 天覧試合は2時間10分

試合の間延びを防ぐために、日本のプロ野球は前打者が打席を終え、次打者がバッターボックスに入るまでの間隔を30秒以内に収めようと申し合わせたそうです。

目的は、試合時間の短縮。試合時間が長時間になると、中身によっては小さな子どもでなくても飽きます。個人的には、サッカーの2時間(45分×2+ハーフタイム)に慣れていると、いかにも野球は長い。目が離せないサッカーに比べると、まだイニングの交替でトイレくらいはいけますが、それでもホームランなどを見逃すと悔しいので、試合終盤は特にかぶりつきになります。そうなると、トータルの試合時間は短いに越したことがありません。夜6時に始まって、せめて9時までに終わると、次の日がラクです。

理想の試合時間として引き合いに出せるのが、かの天覧試合の2時間10分です。

時は1959年、昭和天皇が観戦した後楽園球場での巨人vs阪神戦。藤田元司小山正明の先発なんて、時代を感じさせます。

阪神が3回に小山がタイムリーを放ち先制。5回に長嶋と坂崎のソロ2発で逆転するも、6回の阪神が4-2に勝ち越し。しかし、7回にルーキーだった王が同点2ランを放ち、巨人が2点差を追いつき4-4に。長嶋・王のアベックホームラン106本の最初がこの天覧試合でした。

ここで、阪神の新人・村山実が登板。9回に突入、時計は9時を過ぎ、陛下が観戦できるのは9時15分まで。最後まで試合を見届けられない可能性もあった中、ドラマが起きます。9時12分、9回裏、先頭バッターの長嶋がレフトポールぎりぎりにサヨナラ本塁打を放ち、5-4で接戦に終止符を打ちました。

試合展開を書いているだけでワクワクしてくる好ゲームで、この天覧試合がプロ野球が日本を代表するスポーツになった証とも言えます。これだけの試合がたった2時間10分です。6時に始まったとしたら8時過ぎに終わるなんて、今では考えられません。

アメリカ大リーグでは、ピッチクロックや投手の牽制の規制など、秒単位でプレーの間隔を詰めています。記事にもあるように、あんまり窮屈にし過ぎて、せかせかしたプレーも見たくありません。千両役者は長く見たいという気持ちも分かります。「役者」がそれぞれ、観戦者の気持ちになって、ちょっと急いでくれたらいいと思います。

 

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アーセナル1-0(4PK2)ポルト 2024_3_12 #15-81

欧州チャンピオンズリーグ・ラウンド16、アーセナルポルトの試合は2ndレグは壮絶な試合となりました。

2/21の1stレグ90分は前半みたいなもの。ポルトはホームで1-0でアーセナルを下し、前半終了。後半は、アーセナルのホームでの試合となりました。

先発メンバーは、アーセナルがマルティネッリに代えてジョルジーニョを、ポルトは同じメンバーで勝負の「後半」に臨みました。

1stレグと変わらず、集中力が研ぎ澄まされていて、両チームがバチバチやりあう展開。

早く追いつきたいアーセナルが、前半41分にトロサールが決め、同点に。ただ、このあたりはポルトも覚悟していたというか、想定していたと思います。

41歳のフィールドプレーヤーとして初めてCL出場となったペペ主将を中心に、アーセナルと互角以上に戦いました。都会の洗練された感じのするアーセナルに対し、ブラジルチックなポルトエバニウソン、ガレーノ、ぺぺー、ウェンデルなどブラジル選手がずらり。ペペもポルトガル代表ですがブラジルからの帰化選手です。相手に囲まれても、全く焦らずかわしにかかるテクニック。うまくて、はやくて、ズルい。両チームのコントラストが抜群な対比を見せていました。

延長もちらつき始めた後半38分に、アーセナルはGジェズスを投入。これが両チーム通じて初の選手交替。そこからゴールを脅かすシーンをアーセナルがつくり始めます。

すぐ後半41分にポルトも選手交替。アジア杯の日本戦を欠場したタレミなど、ポルトも手を打ちます。今季すでに21ゴールをあげているエバニウソンに仕事をさせず、代わって入ったタレミも効果的な働きができず。ポルトに疲れも見えてきます。しかし、延長に入ってからも何とか守り切り、2試合合計1-1でタイムアップ、15-16シーズンのマドリード同士の決勝以来、久しぶりのPK戦となりました。

こうなると、グループステージ1位通過のアドバンテージがアーセナルにはあります。ホームの大声援の助けもあり、GKのラヤが2本のシュートストップ。対するアーセナルは4人が全て決め、アーセナルがベスト8進出となりました。

しかし、ポルトの健闘は素晴らしかったです。ここで消えるのは本当に惜しい…。

これぞ世界最高峰というゲームを2試合連続見せてもらいました。

日本製鉄の買収に反感と期待 米USスチールの地元を歩く

日本製鉄によるUSスティールの買収。

USスチールは、東部ペンシルバニア州ピッツバーグにある鉄鋼大手。ペンシルバニアの象徴、さらには強いアメリカの象徴みたいな会社です。USスチールの従業員が加入する全米鉄鋼労働組合(USW)は買収に反対しています。共和党のトランプ前大統領は、再選すれば「阻止する」と宣言、バイデン大統領もUSWに寄り添う姿勢を示します。

しかし、意外にも歓迎の声もあるようです。「日鉄に反対する人たちは1970年代の全盛期をまだ頭に思い浮かべている。かつてのUSスチールはもはやない」と。USスチールが2022年アメリカで生産した鉄鋼は、ピーク時の4分の1ほどの1000万トン。世界の鉄鋼企業ランキングでは1970年代の2位から27位に後退しました。

車で走ると廃墟だらけ。ラストベルト(さびた工業地帯)の代表州としてペンシルバニアは語られます。ピーク時に30万人を超えていたUSスチールの従業員も今では1万人ほど。雇用や地域経済への影響力はしぼむ一方で、日鉄への期待感があるのも十分理解できます。

日鉄側も、地元やトランプ氏の反応などは織り込み済みのはず。じっくり構えているように思います。決着は大統領選後でしょう。

 

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インドはトランプ氏がお好き 国際戦略の追い風に

今秋行われるアメリカの大統領選。「もしトラ」から「ほぼトラ」に近づいてきた感があります。

トランプさんが大統領に再任されて、世界で一番より喜びそうなトップ3は、ロシアのプーチン大統領イスラエルのネタニヤフ首相、そして北朝鮮金正恩総書記と言われていますが、もうひとり、インドのモディ首相を4番目に加えてよさそうです。
西側諸国はトランプの再任に戦々恐々としていますが、インドが恐れていない理由は何か。

1つは、トランプ政権はバイデン政権ほどロシアを敵視していないこと。これはインドには好都合と日経コメンテーターの秋田さんは言います。インドは中国への対抗上、ロシアとの友好関係を大事にしています。対ロ制裁にいまだに加わっておらず、対ロ制裁で値下がりしたロシア産原油をせっせと購入しています。こういった行動をバイデン政権や西側諸国は不満に思っていますが、トランプ政権ならアメリカの顔色をうかがう必要がなくなります。

2つ目は、アメリカが格段に厳しい対中路線をとる公算が高いということです。トランプ氏は対中強硬路線を基本にしながらも、ディールでひっくり返す懸念もあるものの、安全保障や経済でインドを信頼できる協力相手と位置付けるなら、インドにとってはプラスに働きます。

3つ目は、トランプ氏が大統領になれば、人権問題でインドがアメリカ側と摩擦を抱える危険が減ります。モディ政権によるイスラム教徒への締め付けやメディア統制も、親ロ姿勢と同様に懸念していましたが、トランプさんは「そんなことよりディールだ」とか言いそうです。

トランプさんが再任されれば、インドの世界的なプレゼンスがさらに上昇しそうです。

 

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出生率0.72の韓国と高校球児が7割減る日本

月曜日はいつも取り上げる記事に困るのですが、今朝はパッとこの2つが目を引きました。

韓国の「超少子化」は日本でもよく報道され、ある意味「お馴染み」のニュースです。

先日2/28に23年の合計特殊出生率が0.72と発表されました。いつも思いますが、日本の1.26が随分とマシに見えます。そのきっかけは、1997年のアジア通貨危機で、タイバーツの暴落がアジア全体に飛び火し、韓国経済もかなり傷つきました。この時の経験が現代の親世代にトラウマとして残り、受験、財閥企業への就職などの競争を親から強いられ、子どもたちは疲弊しきっていると記事にはあります。

それに加え、東アジアに根付く儒教的な考え方。親や年長者を重んじ、「男は仕事・女は家庭」という意識が、日本にもまだありますが、日本よりもさらに根強そうです。結婚や出産に不安を感じるのは女性だけでなく、女性を支えきれないと考える男性も多いようで、悩みは尽きません。

もうひとつの「高校球児が7割減になる」という記事ですが、日本の硬式野球の部員が2014年の17万人から、2048年には69%減り5.2万人になるとのこと。この減少のペースは、高校生全体の減少率34%を大幅に上回っており、数ある競技の中でも激減が目立ちます。

単なる部活動離れだけでは説明がつかず、用具代の負担や「丸刈り」敬遠、炎天や極寒にさらされる屋外スポーツであることなど、この競技特有の事情が子どもを遠ざけていると記事にはあり、なかなか興味深いです。「次の大谷をどう育成するか」とも見出しにありますが、7割になるのではなく、7割減る現状では、大谷どころではない気もします。

今日の韓国と日本のような問題は、これからさらに表面化していくことは間違いありません。

 

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【CLラウンド16ハイライト】バイエルン、パリSGがベスト8へ

欧州チャンピオンズリーグのラウンド16、ここからはホーム&アウェーの2試合で負けたら終わりのノックアウトステージ。2試合ずつ、結果をおさらいしていきます。

 

バイエルン3-1ラツィオバイエルンがベスト8進出)

2/14 1stレグ:ラツィオ1-0バイエルン

終始アウェーのバイエルンが押し気味で試合を進めるが、ラツィオは前半終了間際にルイス・アルベルトからインモービレというホットラインでゴールを脅かす。

そして後半24分に相手を踏みつけてしまったウパメカノの一発レッドで得たPKを、インモービレがGKのノイアーをよく見て落ち着いて決め先制。虎の子の1点を守り切り、ラツィオが先勝。試合終了間際に鎌田大地がひとついいプレー。

 

3/5 2ndレグ:バイエルン3-0ラツィオ

ミュラーのポケットからの折り返しをエースのケインが決め、バイエルンが先制。ここまでならトータル1-1で後半に…となったが、前半ATの追加点が大きかった。味方のシュートをGKの鼻先でミュラーがすらすベテランの味。

後半21分にはプロベデルが弾いたのを逃さずケインが詰め、この日2ゴール目。ケイン・ミュラーの役者二人がきっちり仕事。対するラツィオインモービレへの供給が断たれると、ほぼチャンスつくれず。鎌田もラスト10分のみの出場に終わる。

 

②パリSG4-1レアル・ソシエダパリSGがベスト8進出)

2/14 1stレグ:パリSG2-0レアル・ソシエダ

地力に勝るパリが終始ソシエダを押し込むも、何とか0-0で前半は凌ぐ。しかし、後半に右CKをヘッドですらし、マーカーの久保の裏に走り込んだエンバペに押し込まれ、パリが先制。

強力3トップの一角のバルコラに左サイドをぶっちぎられ、2点目を献上。ソシエダは次のホームで2点を追いかける苦しい状況に。

 

3/5 2ndレグ:レアル・ソシエダ1-2パリSG

1stレグの前半こそ互角の戦いだったが、2ndレグの前半はパリの重厚な圧力にソシエダは自陣にほぼ引かされる展開に。

前半15分にエンバペの大きくて速い切り返しについて行けず、右足でぶち抜かれ、パリが先制。後半11分も左サイドを抜け出したエンバペが、ファーに打ちそうなのに、ニアを抜く、技ありのゴール。エンバペは現時点で世界一だと思う。

タケ久保とソシエダのCL挑戦はベスト16でついえました。

 

株価5万円台へ経営者は「夢」語れ

日経でおなじみのイェスパー・コールさんのコラム。なかなか刺激的な表題です。

私は紳士でありたいと思いながら、日本の将来に関しては夢を見ることを恐れず、日経平均は2025年末までに55,000円まで上昇するとコールさんは語ります。2030年でも2035年でもなく、来年2025年末までにです。

その理由を2つ挙げています。1つは、1株当たりの純利益(EPS)。1995年から2022年の間、TOPIXのEPSが11倍に増えました。アメリカのS&P500種が6倍だったことと比べると、日本企業のCEOはウォール街のスーパースターCEOを価値創造で上回ったとあります。

もうひとつは、米大手運用会社GMOの指数。株価・売上高・利益・簿価を組み合わせ、時々の評価を除外した、過去10年の総リターンの指標が、日本が13%、欧州が6%、アメリカが4%だったそうです。これこそ、日本株に強気である理由だとコールさんは言います。

あとは、日本のCEOがイーロン・マスク氏らのように、将来の改革と成長に向けた戦略をアグレッシブに語れるかどうかだと。国内外の投資家はそんな刺激を待っているとのことです。

 

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ブロックチェーン大陸アフリカ 信用コスト「0」で経済成長

アフリカはケニアでトウモロコシ農家を営むキオゴラさんは、長く続く干ばつに苦しんでいました。収入が途絶えてしまう…と不安を覚えていた時、通知音が鳴りました。スマホを見ると、不作を補償する保険金約17000円が振り込まれていました。

保険金請求。しょうがないとはいえ、結構手間がかかるものなんですが、キオゴラさんにはその必要がありません。キオゴラさんを救ったのは小規模農家向けの農作物保険の審査などを手掛けるエーカー・アフリカです。衛星データから土壌の水分量などを測定し、不作になりそうだと判定すると申請を待たずに保険金を振り込むそうです。

この保険は支払いの判断から入金までをすべてアルゴリズムが自動処理しています。ベースにあるのがブロックチェーン技術。人間の恣意を排除することで、敏速で透明性の高い商取引を可能にします。ブロックチェーンというと暗号資産の取引に使われるイメージが強いですが、いま経済活動の新たなインフラとして急速に進化しており、その最先地がアフリカです。

経済活動は、常に人間同士の信用を基盤にしてきましたが、ブロックチェーンが人間に代わって仲介をする。それは「信用コストゼロ社会」ともいえます。もちろん完全無欠ではなく、ハッキングなどの問題もありますが、確実に「実績」を積んでいます。

経済だけでなく、日本の政治もブロックチェーンでいいのにと思ってしまうのは私だけでしょうか。

 

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レアル・ソシエダ1-2パリSG 2024_3_5 #14-80

欧州チャンピオンズリーグ、ラウンド16の2ndレグ。

久保建英所属のレアル・ソシエダは、パリSGとの一戦に1-2で敗れ、今シーズンのCLでの戦いは終焉しました。

初戦のアウェーは2-0で完敗。この日のホームも、後半44分にミケル・メリーノの意地のゴールがあったものの、それまでにエンバペに2ゴールを許し、終始押され気味。欧州のトップチームとの力の差を見せつけられました。

3日前のセビージャ戦とは打って変わって、この大一番はタケ久保を筆頭に、オヤルサバルやトラオレ、ブライス・メンデスなど主力組が名を連ねました。

しかし、パリの前からの圧力がすごかった。しゃにむに前から追いかけ倒してボールを奪いに来るのではなく、じわーっとハメに来る感じ。もちろん、取りに来るところはがっときます。パリの重厚な圧力を前にして、最初はソシエダも何とかボールを前に運ぼうとしていましたが、だんだんパリの網に引っかかるようになり、バックパスも増えてきました。チャンスらしいチャンスは、右サイドでタケが前を向きかけた時くらい。それも、CFのオヤルサバルにはがっちりマークがついており、コースが寸断。シュートチャンスもほとんどなしでした。

パリは、やっぱりエンバペがうまい…。スピードもあるし、決定力もあるけど、トラップがとにかくうまい…。まあピタピタ足元に止まります。そこからターンの切り返しも異常に速い。こんな選手でもサボり気味ならそれほど怖くはないんですが、結構ちゃんとサッカーしている。これにも驚きでした。現時点では世界No.1選手のひとりでしょうね。

それにしても、ソシエダは頑張りました。

グループステージを望外の首位で通過し、ラウンド16はパリが相手とは運がありませんでした。CL圏内の4位以内を目指して、リーグ戦に集中です。

佐々木麟太郎は学生スポーツ界の野茂英雄になれるか

この挑戦には本当にびっくりしました。高校野球史上最多の通算140本塁打を放ち、ドラフトでも上位指名が予想された佐々木選手が選んだのは、アメリカの大学進学でした。これだけでも、レアケースなのに、進学先が超名門のスタンフォード大学と聞いて、さらに驚きました。

競技と学業両立が当たり前の全米大学体育協会NCAA)。NCAAの統計によると、トップカテゴリーの1部校に在籍する日本人学生アスリートは2022年で155人ほど。不慣れな英語の習得が彼らの最初のハードルになるのはほぼ共通しているようで、そんな中でも優秀な成績を収める若者も少なくないようです。優秀なアスリートは、個人差はあるでしょうが、総じて集中力に優れ、自分で決めたトレーニングなど毎日の課題を必ず遂行する強さを持ちます。日本の大学とは比較にならないほど充実したアメリカの施設や環境で、今までとは別の能力も引き出されるかもしれないと記事にはあります。

アメリカでは返済不要の奨学金は当たり前で、佐々木選手のように年間1000万円を超える金額もNCAAでは驚くものではないようです。ただ、日本人留学生が初年度からそれを手にすることは極めて珍しいようです。競技レベルがアメリカと変わらない、高校野球のスターによる特例ともいえます。

どんな4年間を過ごすのでしょうか。約30年前に海を渡った野茂英雄さんのようなムーブメントを起こすかどうか。楽しみに見守っていきたいと思います。

 

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トランプ前大統領の予備選参加、米連邦最高裁が認める

米連邦最高裁は4日、11月の大統領選に向けた共和党候補を選ぶ西部コロラド州の予備選にトランプ前大統領の参加を認める判断を下しました。

コロラド州最高裁が2023年12月に、トランプ氏の同州予備選への参加を認めない判決を出し、トランプ氏が連邦最高裁に上訴していました。コロラド州最高裁は前大統領の支持者らによる21年1月の連邦議会占拠事件を「反乱」と認定し、前大統領が関与したと結論づけましたが、連邦最高裁は「憲法修正14条3項を連邦政府の公職者や候補者に対して執行する責任は州ではなく、連邦議会にある」とし、同州最高裁の判決を覆しました。議会占拠事件への前大統領の関与の有無などには踏み込まない、「それとこれとは別」的な予防線を張りつつ、「連邦政府の公職者である大統領に対して、州があれこれいう立場にはない」ということのようです。

トランプ氏にとってはもちろんGoodニュースで、さっそく自身のSNSに「米国にとって大きな勝利」だと投稿。共和党の候補者指名争いで、首都ワシントン州はヘイリー氏に譲ったものの、8勝1敗。獲得した代議員数は、ヘイリー氏の43人を大きく上回る244人。日本時間の今晩からのスーパーチューズデーに弾みがつきました。今回だけで、全体の4割近い865人の代議員の行方が決まります。ここまで選挙戦を続けてきたヘイリー氏も、スーパーチューズデー15州で全敗となれば、さすがに撤退圧力は強まるでしょう。

 

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