時事マラソン

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欧州

ウクライナ、23年の汚職対策進展わずか 遠いEU加盟水準

公共部門の汚職を調査するNGO、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)は30日、2023年の世界各国の腐敗度ランキングの調査を発表しました。 TIの「腐敗認識指数」は国際機関やシンクタンクが集めたデータに基づき各国の清潔度を数値化したもので、1…

ドイツ、奇策「31条」発動 ウクライナをアシスト

「コーヒーでも飲んできたらどうか」。別になんてことない一言ですが、この一言がウクライナのEU加盟交渉入り合意に一役買いました。 EUは、先日の14日の首脳会議でウクライナの加盟交渉入りを決めたことは、この時事マラソンでも取り上げました。2022年の申…

ウクライナ、EU加盟交渉入り 首脳会議で合意

欧州連合(EU)は14日の首脳会議で、ウクライナの加盟交渉をモルドバと共に開始することで合意しました。正式な交渉入りには全加盟国の承認が必要で、今朝の日経朝刊には「ハンガリーが反対」とあったので心配していましたが、ハンガリーが容認に転じ決定し…

イタリア「一帯一路」離脱、G7結束を優先、対中国配慮も

イタリアのメローニ政権は中国の「一帯一路」構想からの離脱を中国に通知しました。 中国外務省の報道局は「一帯一路を侮辱し、破壊する行為に断固反対する」と述べるなど、強めのトーンで反発しました。一帯一路に参加したことのない国に反発するならまだし…

売れ残り衣料品、EU廃棄禁止へ大筋合意

小さくて見過ごしそうな大きさの記事ですが、内容はなかなかにインパクトがあります。 EUの主要機関は5日、EU域内で事業展開するアパレル事業者に売れ残った服や靴などの衣料品を廃棄するのを禁じる法案で大筋合意、今後、正式な承認手続きに入り、2年後から…

注文の多い料理店、いつまで?欧州は中国に飲まれるか

ちょっと長めの記事ですが、なかなか面白かったです。 宮沢賢治の童話「注文の多い料理店」。狩りに出て道に迷って腹ペコな2人の若者が入った西洋料理店が「山猫軒」。注文が多い料理店とのことで、店の注文に従い、服を脱いで肌にクリームや塩を塗っていく…

ウクライナ、EU加盟に壁

ウクライナが、NATO加盟だけではなく、EUの加盟も求めています。そういえば、TTPへの加盟も意思表示をしています。 EUもNATOも、新しい加盟を迎えるには全会一致が必要です。3分の2でも過半数でもなく、全加盟国の承認が必要とはなかなか厳しいです。スウェ…

フランス少年射殺、暴動1週間 格差・分断を露呈

フランスで警官による少年射殺事件をめぐる暴動が始まって4日で1週間となります。 暴動は6月27日、警官が運転停止の指示に従わなかった17歳の少年を射殺したことで始まりました。少年はパリ郊外に住む北アフリカ系移民の出身。射殺された少年の母は事件後、…

脱原発を完遂 ドイツの意地と政治計算

ドイツがすべての原発の稼働をやめました。脱ロシアをよぎなくされエネルギー不足が懸念される逆風下で、あえて脱原発を完遂。率直にすごいなと思いました。 ある意味「緊急事態下」でも脱原発をやりきったのは何故か。代替エネルギーの調達が順調に進んだこ…

マクロン仏大統領、NATO東京拠点反対

「そうきたか」というニュースでした。英フィナンシャル・タイムズは5日、フランスのマクロン大統領が北大西洋条約機構(NATO)の東京連絡事務所開設に反対したと伝えました。 NATOと日本は2024年中に東京に連絡事務所を設置する方向で調整を進めているとい…

岸田首相、ウクライナを電撃訪問

岸田首相が念願のウクライナ訪問を実現しました。WBC準決勝中にテロップが流れて何事かと思ったら、このニュースでした。 首相はインドで20日夜にモディ首相との会談などを終えると、宿泊予定としていたホテルにいったん戻りました。その後外務省の関係者が…

EUの再生エネ、初めてガスを抜く 昨年22%

EUで風力や太陽光など再生可能エネルギーの発電量が2022年、初めて天然ガスを抜いたことが分かりました。 英シンクタンクが1/31に公表した報告書によると、22年のEUの風力と太陽光の発電量は3ポイント強増の全体の22%となり、1ポイント弱増のガスを初めて抜…

「愚か者」英国救った安全網 財政への信認、制度が守る

私と誕生日が同じ英トラス前首相があーもあっさり解任されたのは何故だったのか不思議に思っていたのですが、この記事でよくわかりました。 まずは一つの人事。英財務省のトム・スカラー氏がトラス前首相就任初日に解任されました。市場の信認が扱ったスカラ…

スナク英首相寄稿 日英の軍事協力「決定的な一歩」

欧米を歴訪中の岸田首相。フランス、イタリアときて、昨日は英国のスナク首相と会談しました。 ジョンソン政権後、私と誕生日が同じなトラス氏が秒で退任し、その後を引き継いだリシ・スナク氏。何とか年を越し、入ってくる情報やニュースに限りがありますが…

ウクライナの越冬支援、580億円超で合意も独首脳らは会議欠席

ロシアのウクライナ侵攻を巡り、欧州各国の足並みの乱れが目立ってきました。フランスは13日、ウクライナの越冬を支援する国際会議をパリで開き、発電機の供給拡大など4億ユーロ(約580億円)を超える支援実施で合意しましたが、ドイツのショルツ首相など主…

全面衝突、偶発リスク ポーランド着弾、NATOで初の死者

北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランド領内に15日にミサイルが着弾し2人が死亡した事件は、ウクライナでの戦闘が偶発的に全面戦争の引き金となるリスクを浮き彫りにしました。今回はロシアによるポーランドへの直接的な攻撃の可能性は低く、米政府はウ…

ロシア軍ミサイル、ポーランド着弾、2人死亡か

朝刊掲載締め切り後のニュースですが、これを取り上げないわけにはいきません。AP通信は15日、米政府高官などの話として、ロシア軍によるウクライナへのミサイル攻撃が国境を越えて、隣接するポーランド東部の村に着弾し2人が死亡したと報じました。ポーラン…

ドイツ流「価値観外交」関係強化、進む対日シフト

日本とドイツの距離が縮まっています。メルケルさんが首相だったころは、サミットくらいしか来日しませんでしたが、ショルツ首相が4月に首相としては初来日し、今月1日にはシュタインマイヤー大統領が、昨日3日はドイツで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)…

中国離れ、止まらぬ中・東欧 ロシア擁護に反発と怒り

中・東欧諸国で中国離れの動きが勢いづいています。2010年代前半、中・東欧は経済協力への期待から中国に接近しましたが、次第に「中国熱」は冷め、中国がロシアのウクライナ侵略を非難せず、かばうような言動を続けていることが決定打になっているようです…

強いEU、新たな国家連携像

欧州連合(EU)は近年、相次ぐ緊急事態に直面してきました。欧州債務危機や移民危機、そしてブレグジット。さらには新型コロナウイルスの感染爆発で全域で経済が打撃を受けました。そして今、ロシアのウクライナ侵攻を背景に一段と大きな難民の波が再び欧州…

トラス英首相が辞任 経済混乱で引責、就任44日

英国のトラス首相が就任からわずか44日で辞任を表明、経済・財政の状況を甘く見積もり、金融市場を軽視して失政を重ねたうえでの退場劇となりました。トラス氏は、自身の目玉政策だった大型減税策がほぼ全面撤回に。冬の本格化を前に国民がエネルギー価格高…

メローニ氏、現実路線で「過激派」イメージ払拭

日本などと同じく男性の政治家たちが牛耳ってきたイタリアの政界で、初の女性宰相が誕生しそうです。 25日投開票されたイタリアの議会選挙で右派連合の勝利が確実になりました。その右派連合とは「イタリアの同胞(FDI)」「同盟」「フォルツアイタリア」の3…

エリザベス女王、チャーチルの教え守り政権の「相談役」

8日に亡くなった英国のエリザベス女王。約70年の在任期間中に15人の首相を任命しました。最後の15人目となったのが、亡くなる2日前に任命されたトラス新首相でした。エリザベス女王が過去の14人の首相にはできて、トラス氏にはできなかったことが「女王への…

国に仕えた無私の精神 エリザベス女王死去

英国のエリザベス女王がなくなったニュースは、安倍元首相が銃弾に倒れたニュースとはまた違った驚きがありました。 御年96歳。在位は何と70年余り。第二次世界大戦と現代との最後のつながりのひとつと記事にありますが、まさにその通りです。チャーチル首相…

英次期首相トラス氏、こんな人

英与党保守党は、ジョンソン首相の後任を選ぶ党首選の結果、リズ・トラス氏を新党首に選びました。今日、エリザベス女王の任命を受けて、正式に首相に就任します。 トラス氏は47歳。サッチャー氏、メイ氏に続く同国史上3人目の女性首相となります。当初、議…

冷戦終結の立役者 ゴルバチョフ元大統領死去

旧ソ連最後の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフ氏が8/30、モスクワ市内の入院先で死去しました。91歳でした。 1985年に54歳の若さで最高指導者である共産党書記長に就任。立て直しと情報公開を意味するペレストロイカとグラスノスチを掲げ、政治・経済改革を…

ラトビア外相、中国の経済枠組みから脱退

5段ほどの小さい記事ですが、目を引きました。バルト3国の一角であるラトビアが先日、中東欧など16か国と中国でつくる「16+1」から、隣国のエストニアと共に脱退をすることを表明しました。 「16+1」は、中国の「一帯一路」構想の欧州への足掛かりとして2012…

「分断」深めた剛腕の3年 ジョンソン英首相 辞任へ

イギリスのジョンソン首相は7日、「新しいリーダーを選ぶプロセスを始めるべきだとの意見に同意した」と述べ辞任を表明しました。 新型コロナウイルス対策の行動規制下でのパーティー開催問題など政権の不祥事が相次ぎ支持率を大きく落とし、7月上旬には過去…