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流転のローソン、KDDIと見る小売りDX強者の夢

KDDIがローソンへのTOB実施を発表したのには驚きました。

ローソンの源流は米オハイオ州で牛乳販売店を営んでいたローソン氏で、コンビニに発展後、日本では1975年に「ダイエーローソン」ができました。大阪府に1号店を開業、70年代後半には24時間営業をスタート。96年には他社に先駆けて中国に進出、97年にはコンビニ初の全都道府県出店を果たします。しかし、親会社のダイエー自身が経営危機に陥り、2000年に有利子負債圧縮を目的にローソンの一部株式を三菱商事に約1700億円で売却。2017年には三菱商事の子会社となります。

ローソンはコンビニ大手には成長したものの、セブンの背中は遠く、ファミマも差し切れず、勝ちきれないまま今に至り、次の一歩に踏み出すことになりました。通信やITを中核とするKDDIと組んで、実店舗主体のリアルリテールからデジタル主体のテックリテールに生まれ変わるそうです。

具体的には、消費者のスマホで各店舗の商品在庫を把握できるようになるとか、最短15分で商品を届ける宅配サービスなどが紹介されています。

うーん、どうなんでしょうか。三菱商事との共同経営とのことですが、三菱商事単体ではローソンをサポートしきれず、KDDIの力を借ります。コンビニの在庫を消費者は知れて喜ぶでしょうか。そこにコンビニがあるから入るような気がしますが…。今のところ、あんまりワクワクはしません。

 

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