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ハイブリッド車世界販売3割増でEV逆転、トヨタは過去最高

欧米・中国・日本を含む主要14か国のハイブリッド車(HV)の販売台数が2023年、前の年から30%増えて電気自動車(EV)などの伸びを上回りました。

2022年は、前年比でEV・PHVが63%増、HVが14%増と、これはEVの時代だと思いましたが、2023年のEVの伸びは鈍化。前年比なので、2022年の分母が増えての2023年は28%増なので、EVの絶対数は確実に増えていますが、ちょっと潮目が変わりつつあるかなという感じです。

EVの成長鈍化についての考察として専門家は、米テスラとトヨタの品ぞろえの違いを挙げています。テスラのEVの平均単価は44,500ドルで主要4車種のみに対し、トヨタのHVは100万円台から2000万円台まで幅広くあり、車種も多い。ホンダや日産も同様です。

EVのコストの3~4割が電池とされ、将来的にはコストが下がる可能性はあるものの、短期的にはその見通しはないといわれています。EV補助金の効果も一巡。欧州ではドイツが23年12月中旬からEV補助金の支給を前倒しで停止し、中国でも中央政府によるEV購入の補助金などを22年末に終了しました。

充電の手間も弱点です。エンジン車やHVに対する給油時間の約10倍の時間を要することから、北米の都市部などでは充電のための渋滞やEVの乗り捨ても見られるといいます。

「EVはCO2を排出せず環境にやさしい」と言われてきましたが、充電池の製造に環境負荷がかかり、化石燃料を燃やしてつくった電気を使って走るEVが果たして環境にやさしいかと言われると、ガソリン車と比べてもどうなのかなと思えてきました。

中長期的にはEVは増えてくるとは思いますが…。

 

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