ワークマンがプライベートブランド(PB)の強化に、同社の商品を愛用するユーチューバーやブロガーを起用していますが、さらに力を入れていくようです。
現在、PBに占めるアンバサダー商品の比率は品目ベースで3分の1。これを25年3月期までに50%に増やし、アンバサダーの数も現在の約50人から100人に倍増させるとのことです。
ワークマンのアンバサダー戦略には、3つの原則があるようです。1つは「不満ほどありがたい」。「ワークマンで買ってはいけない商品」といった動画を投稿しているアンバサダーもいるくらいですから、同社の本気度を感じます。2つ目は「金銭関係はなし」。報酬をもらう仕組みだとアンバサダーは「広告塔」の責務を負って中立性が薄まります。報酬がなくてもやってくれる、本当に熱意のある人が来てくれるという考え方です。3つ目は「コミュニティの熱量重視」。その分野にこだわりを持つフォロワーが多いほど、購入してくれる確率が高まります。
ひとつおもしろいなと思ったのは、PBの品目の50%をアンバサダー開発にしているということ。ということは、残りの半分はワークマンの商品開発が手掛けるということです。自社の商品開発で生まれたPB商品の方が売れ行きがイマイチなら、ちょっと辛いです。アンバサダー商品と競争させ、自社開発の力をつける効果も期待しているのではと思いました。