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中ロ、打算の結束 7か月ぶり首脳会談

中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が7か月ぶりに会談しました。

プーチン氏が中国に頼る気持ちはよく分かります。ウクライナ侵略で欧米諸国と対立するプーチン氏にとって、中国しか経済的に頼れる国はいません。次に名前が出てくるのが、北朝鮮やイランなど、一癖も二癖もある国ばかりです。国力もロシアには大きく劣ります。

対して、中国がロシアとの関係を密にするメリットは、アメリカが対中抑止で欧州と足並みをそろえにくくするために、ロシアとの良好な関係をカードにできると記事にはあります。対中抑止網を主導するアメリカをにらみ、ロシアと密接な関係を築くことで対米交渉力を高めれると。本当にそうでしょうか?

中国がロシアと親しくすればするほど、ただでさえ良好とはいえない関係が、さらに付き合いにくくなるような気がします。習氏が5月上旬に欧州を歴訪しましたが、フランスはまあいいとして、あとは親中のセルビアハンガリーです。これまた欧州では癖のある国です。中国はもっと「いい友だち」をつくりたいところでしょうが、あまりうまくいってそうにありません。本当は、インドや日本と仲良くなれればいいんでしょうが、インドの思惑は分かりませんが、少なくとも日本は厳しいと思います。

中国はロシアから安価なエネルギーの輸入をするなど、経済的なメリットはあるでしょうが、ロシアとの緊密さアピールが、アメリカの対中抑止策を緩めることにはつながらず、今以上の中国支持が増えていくイメージはもてません。

 

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