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ウクライナ、EU加盟交渉入り 首脳会議で合意

欧州連合EU)は14日の首脳会議で、ウクライナの加盟交渉をモルドバと共に開始することで合意しました。正式な交渉入りには全加盟国の承認が必要で、今朝の日経朝刊には「ハンガリーが反対」とあったので心配していましたが、ハンガリーが容認に転じ決定したと、今朝の電子版にはありホッとしました。

首脳会議には、ウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで参加。同氏は合意を受け「ウクライナと欧州全体にとって勝利だ」と歓迎のコメントを出しました。

しかし、今年フィンランドが加盟したNATOと違い、EUの新規加盟は長い時間がかかります。現在も複数の国が申請済・交渉中ですが、新規加盟は2013年のクロアチアまで遡らないといけません。交渉開始後、ウクライナは「アキ・コミュノテール」と呼ばれるEU法体系を自国に取り入れていく必要があります。金融や知的財産保護、税制といった35の政策分野ごとにEUと交渉し、アキを適用するための国内法改正や行政改革を進めます。その後の最終的な加盟決定にも、全加盟国による承認がいります。

実際の加盟までのハードルは高く、時間もかかりますが、EUウクライナの加盟に向けて一体で取り組む立場となる利点は大きいです。ロシアによる侵攻がもうすぐ3年目に入ろうとしており、米欧の支援疲れも指摘されます。ゼレンスキー大統領は、アルゼンチンの大統領就任式に出席した後、アメリカに飛びバイデン大統領とも会談するなど、精力的に支援継続のお願いをしています。ウクライナが「EU加盟交渉国」になったことで、EUとしても援助を続けるムード作りに一役買ったと思います。

 

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