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G7、比重増す拡大会合 対中ロにらみ新興国に配慮

今日から3日間の予定でG7主要7か国首脳会議が広島で始まります。

G7は、日米英独仏伊カナダの7か国ですが、EUからミシェル大統領とフォンデアライエン委員長も参加するなど「7」ではありません。以前はロシアも加えたG8だった時もありました。

今ではG7枠以外からも招待をしていて、今回はインド、インドネシア、オーストラリア、韓国、太平洋島しょ国のクック諸島、アフリカの島国のコモロ、ブラジル、ベトナムの8カ国が参加します。3日間の予定の中で、明日のランチまではG7で、昼から最後までは8か国が加わった拡大会合になります。最終日には、ウクライナのゼレンスキー大統領がオンライン参加する予定です。

今回の招待国8つがなかなか興味深いです。まずは国際的な主要組織の議長を呼んでいます。インド(モディ首相)は今年のG20議長国、インドネシア(ジョコ大統領)はASEAN議長国、豪州(アルバニージー首相)はQuad議長、そしてコモロ(アザリ大統領)はアフリカ連合議長です。さらには、太平洋島しょ国の代表としてクック諸島(ブラウン首相)は太平洋諸島フォーラム議長も参加します。

あとは、中露と結びつきの強い、ブラジルのルラ大統領ベトナムのファム・ミン・チン大統領、そして岸田首相の(今や)お友だちの韓国の尹大統領。一堂に集まって写真撮影するだけでも、国際的なアピールになるなと思います。

インドもインドネシアもブラジルもベトナムコモロも、欧米を中心にした西側・民主主義国家と一蓮托生になろうとは思っておらず、それぞれにそれぞれの事情を抱えてプレゼンスを保っているわけですが、G7の国々と一定以上の関係は保っておきたい、仲良くしておきたいとは思っているはずです。言ってもG7は「先進国」の集まりですから。拡大会合に参加する8か国にとってもいい機会になりますし、その中心に日本がいるというのは悪くないことだと思います。

 

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