来週、コストコに行く用事があるので、この記事がすぐ目につきました。小売り・外食業界は「年収の壁」に悩むパート・アルバイト従業員がいる一方で、パート賃金上昇が続いて壁を越える人が出てきています。
「年収の壁を気にしたことはない」と、コストコ川崎倉庫店で働くパート従業員の50代女性の方。2017年からレジ業務を担当し、今の時給は1850円。週30時間前後の勤務で、年収は350万円と、年収106万円の壁をはるかに超えています。日本は、秋田の951円から東京の1163円まで、地域によって最低賃金の額が違いますが、コストコは首都圏を基準に全国で適用。現状の最低時給は1500円で、1000時間ごとに自動的に昇給する仕組み。採用面接時に「不要の範囲内で勤務することは不可能です」ときっぱり言っているところも好感が持てます。
もうひとつの例として、食べ放題焼き肉店「焼き肉きんぐ」も紹介されています。パートとして働く40代の女性は、年収が310万円に達し、社会保険料も支払っていますが、その社会保険料の自己負担分の半額程度を、一定の条件をクリアすれば会社側が半額程度補助してくれるそうです。パートの中には、社会保険料の負担増を懸念して役職を持たない人が一定数いますが、制度導入後パートの役職者が100人増えたそうです。
人手不足の解消が見えない中、年収の壁越えを前提とした働き方ができるように労使ともに意識が変わり始めたのは、とてもいいことだと思います。