時事マラソン

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マネックスG「寄らばドコモ」 SBI・楽天が迫った再編

ネット証券3位のマネックス証券NTTドコモの子会社になるとのビッグニュースが昨日飛び込んできました。

SBI証券楽天証券日本株の売買手数料をゼロにする事案は時事マラソンでも取り上げましたが、3位のマネックスはゼロ化に追随しない方針を打ち出していました。それで生き残っていけるのかなと思っていたら、ドコモ傘下入りを進めていました。

マネックスが「祖業」である国内証券を手放すのは相当の覚悟がいったと思います。そうせざるを得なかった理由は、ひとつは激しい顧客獲得競争。手数料ゼロ化などなりふり構わぬ姿勢の他社にマネックスは後手を踏みました。

ふたつめは、不安定な株主構成。創業以来、大株主が何度も交代していますが、これでは大胆な戦略はとれません。ドコモとの提携はこの2つの課題を一気に解決できる可能性を持つと記事にはあります。ドコモは9600万人のユーザーを抱え、グループ内には証券会社や銀行など金融部門がなく、マネックス主導で戦略を進めそうだという算段があります。

実際、ドコモとの交渉を取り仕切った清明祐子CEOは、複数の好条件をドコモから勝ち取っています。日本株の売買手数料ゼロ化に追随しない方向で一致し、ドコモとマネックスの間の中間持ち株会社に共同出資をする形をとり、マネックス証券の社名やブランド、執行体制は現状を維持するといいます。「子会社になる」とはネガティブなイメージが付きまといますが、こんな「いいとこどり」で大丈夫?とすら思ってしまいます。

投資家もマネックスの姿勢を好感し、昨日はストップ高で取引を終えました。ドコモとマネックスがどうなるか、ドコモユーザーとしては注目していきたいです。

 

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