時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

夏の甲子園、酷暑下の高校球児を守るためにドームの活用を

8月6日から第105回全国高校野球選手権大会が開幕します。8月の神戸の平均気温は、兵庫県西宮市の甲子園球場に会場が移った1924年と比べて昨年は1.7度高く、試合があった14日間のうち12日、同県に熱中症警戒アラートが出されました。

酷暑下の高校球児を守るためにはどうしたらいいのか。トータルで考えるなら、予選から見直す必要がありますが、ここでは甲子園での全国大会をどうするかを考えてみたいと思います。

いろいろな意見が出ています。まず、今年の大会からは、5回終了後に「クーリングタイム」を導入し、最大10分の休息をとれるようにして試合中に選手たちが体の冷却や水分の補給にあてる時間を確保することと、暑さ対策などの観点から控え選手の役割が増えているとしてベンチに入れる選手の数を2人増やし20人とすることを決めました。これはすぐにできそうですし、いいと思います。

松井秀喜さんも提唱されていた「朝夕型の二部制」。特に暑い昼間の試合を避けようという試みですが、空けた昼間は別のイベントでは使えないと思うので、スタッフなどの拘束時間がめちゃくちゃ長くなってしまいます。「いや、昼間は一旦退出します」としても、機材などの出し入れに相当労力を使います。試合もひとつのイベントと考えれば、ぎゅっと詰めた方が効率的です。実際、高野連でも検討されたようですが、今年は見送りとなりました。

個人的には、以前から提唱していますが「京セラドームの利用」です。これが一番いいと思います。全試合をドームでやると、体力的には随分マシですが、高校野球=甲子園という伝統が崩れてしまいますし、甲子園でプレーしたい選手の夢も奪ってしまうことになります。

なので、「初戦と準々決勝以降を甲子園で、それ以外はドームでやる」としたらいいかなと。出場校は最初の試合は甲子園で必ずプレーできる。2回戦以降、勝ち進めば2試合ほどはドームでやる。そして、ベスト8からはまた甲子園に戻る。個人的には準決勝からでもいいのでは…とも思いますが、球児は甲子園でやりたいでしょうから、そのあたりは相談で。

こうすれば、勝ち進むチームの疲労の蓄積は相当軽減されると思います。ついでに、阪神タイガースも何試合かは戻って試合ができます。死のロードが少し軽減されます。
どう考えても、ドーム利用がいいと思いますが、机上に乗ってそうにないところを見ると、何かこちらには見えない問題があるのかもしれません。

 

www.kobe-np.co.jp