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金利のある日常 どう変わる?

日銀は19日、マイナス金利政策の解除を決めました。インフレが定着して賃上げ率も33年ぶりの高水準となるなかで、金利がある世界の復活が近づいてきました。私たちの日常の、何がどう変わっていきそうか、簡単にまとめたいと思います。

・住宅ローン金利が上がる
住宅ローン利用者の7割が利用している変動金利ローンは負担増に。今後は固定タイプの金利が上昇する可能性が高い。持ち家から賃貸にシフトする流れも。

・預金利子や株式・投資信託の配当増
ローン金利上昇による家計の負担よりも、こちらの収入増の方が差し引きプラスという試算です。

・産業界の新陳代謝が進む
企業の借入金利が1%上昇すると、企業全体の経常利益が7.4%減少。有利子負債の依存度が大きく収益力が弱い零細企業は21.1%も減少します。稼ぎに比べ過大な負債を抱えている「ゾンビ企業」が廃業予備軍になっていきそう。優良企業による買収や円滑な事業承継を伴えば産業全体の活力は増す。人手不足も相まって、収益性の低い企業や事業が整理されて、成長分野への人材移動が加速すれば経済全体の成長力の底上げにもつながります。

明日からすぐに何かが変わるというわけではないですが、じわじわとしかし確実に浸透していきます。

 

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