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インドはトランプ氏がお好き 国際戦略の追い風に

今秋行われるアメリカの大統領選。「もしトラ」から「ほぼトラ」に近づいてきた感があります。

トランプさんが大統領に再任されて、世界で一番より喜びそうなトップ3は、ロシアのプーチン大統領イスラエルのネタニヤフ首相、そして北朝鮮金正恩総書記と言われていますが、もうひとり、インドのモディ首相を4番目に加えてよさそうです。
西側諸国はトランプの再任に戦々恐々としていますが、インドが恐れていない理由は何か。

1つは、トランプ政権はバイデン政権ほどロシアを敵視していないこと。これはインドには好都合と日経コメンテーターの秋田さんは言います。インドは中国への対抗上、ロシアとの友好関係を大事にしています。対ロ制裁にいまだに加わっておらず、対ロ制裁で値下がりしたロシア産原油をせっせと購入しています。こういった行動をバイデン政権や西側諸国は不満に思っていますが、トランプ政権ならアメリカの顔色をうかがう必要がなくなります。

2つ目は、アメリカが格段に厳しい対中路線をとる公算が高いということです。トランプ氏は対中強硬路線を基本にしながらも、ディールでひっくり返す懸念もあるものの、安全保障や経済でインドを信頼できる協力相手と位置付けるなら、インドにとってはプラスに働きます。

3つ目は、トランプ氏が大統領になれば、人権問題でインドがアメリカ側と摩擦を抱える危険が減ります。モディ政権によるイスラム教徒への締め付けやメディア統制も、親ロ姿勢と同様に懸念していましたが、トランプさんは「そんなことよりディールだ」とか言いそうです。

トランプさんが再任されれば、インドの世界的なプレゼンスがさらに上昇しそうです。

 

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