時事マラソン

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アップルカー撤退 巨人も屈したEVの壁 中国に利する南風

アップルのEV車開発からの撤退のニュースには驚きました。今回の決断にはいろいろな理由があると思います。テスラのイーロン・マスク氏が、アップルに脅威を感じていたのと同時に、その道のりが厳しいことも予言していたと記事にあり、なかなか興味深いです。

まずは、人が乗る自動車に求められる高い安全性のコストに、完全自動運転も盛り込まれ、異業種のアップルにはハードルが高すぎたということ。
次に環境負荷。ボディを形作る鉄鋼とアルミを除けば、EVはガソリン車の実に6倍もの鉱物資源が必要とされるそうです。採掘と加工に相当な労働者が必要となり、環境汚染も避けられません。このあたりの話を聞くと、まだガソリン車の方がマシかなと思ってしまいます。

時事マラソンでも最近触れましたが、EVの売れ行きも急速に鈍ってきています。材料調達に有利な中国も、製品が売れなければ話になりません。今あるEV補助金がなくなっても売れるのか、コストが下がるのか。ハイブリッド車が現実解となれば、トヨタなどの日本勢にとっては追い風です。ただ、その通りになるのか。事態は混とんとしてきました。

 

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