欧州チャンピオンズリーグ、ラウンド16の1stレグ、ポルトvsアーセナルの一戦は劇的な幕切れになりました。
両チームとも素晴らしい集中力で、がっぷり四つの状態が続き、72分にようやく選手交代があったくらいで、ひとつの選手交代がいいリズムを壊すかも…そう思わせてくれるくらい、拮抗した試合展開でした。
ホームのポルトは、グループリーグをバルセロナと同勝ち点での2位通過。国内リーグは、ベンフィカ、守田英正所属のスポルティングに続く3位につけており、過去CL2度の優勝を誇ります。
伝統もチーム力もあるポルトですが、アーセナルの充実ぶりを考えるとちょっと劣勢かなと思っていました。
アーセナルは、グループリーグを危なげなく首位通過。国内リーグも今月に入って、首位リヴァプールを3-1で下した後は、下位チームとのアウェーゲームに0-5、0-6と勝利。アウェー戦ですが、勝ち点3をとってホームに戻りたいと思っていたはずです。
スコアレスのまま、追加タイムに入り、残り2分。そこでドラマが起こりました。
ポルトの攻撃をカットした左サイドのマルティネッリが、右サイドに数的優位な場所を見つけます。そこにはサカなど攻撃力のある選手がいる。引き分け狙いで無理することもないのですが、フリーで蹴れる態勢だったので、思い切って蹴ったミドルパスが低くなり、ポルトにカットされます。
それを拾って繋いだ左サイドのバレラが、ペナルティエリア手前まで進入し、右足でまいたシュートがアーセナルのゴールに吸い込まれました。
バレラに進入された時、アーセナルの守備の人数は十分足りていました。なので、対峙したライスはかわされても次の選手がいけるので、もっと寄せてもよかった。バレラへの寄せが1m甘く、コントロールの効いたシュートを打たれてしまいました。
だいたい、0-0で進む試合は、恐ろしく退屈でつまらないか、ヒリヒリドキドキするか、大きく分かれ、だいたいが前者ですが、この試合は珍しく後者の試合内容でした。
これは次の2ndレグが楽しみでなりません。できれば、冨安健洋のプレーをみたいですが…。