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「定年後は意外と楽しい」 脱・会社が促すひとり消費

「定年後の男性」と言うと、趣味もなく、暇を持て余し、妻にくっつく「ぬれ落ち葉」と言われてきましたが、最近は随分と様子が変わっているようです。

大手メーカーで長年仕事に邁進し、役員にも慣れそうなキャリアを歩んできたが、50代後半であっさり会社を辞め、「会社を辞めて退屈だなんて、全然そんなことはない。将棋の観戦や映画観賞など意外に充実している」と返ってきた、という一例が紹介されていました。

未来ビジョン研究所がまとめた報告書によると、定年後が楽しみ、または楽しいかどうかという問いに対し、「楽しみ、あるいは楽しみに近い」と答えた人が、まだ現役の40~50代で50%強、60代は67%、70代では75.5%と、想像していた以上に楽しんでいる、あるいは楽しみにしているようです。

大半が子どもの教育費を支払い終え、同僚らとの交際費やスーツなど生活コストが減るので、資金的な心配が少なく、自由な消費を謳歌している人が多いようです。集団主義と思われがちな日本社会ですが、「超・個人主義」に代わっている説もあるようで、会社への帰属意識などの感覚が、団塊の世代とそれより下の世代で変わってきているのだろうという指摘はなかなか興味深いです。

団塊の世代の子どもに当たる世代、いわゆる団塊ジュニア世代(1971~74年生まれ)は人口が多く、今年全員が50歳になります。1972年生まれの私はまさに団塊ジュニアど真ん中。「老害」にならず、下の世代に嫌われないよう、過ごしていきたいと思っています。

 

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