時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

トランプ氏連勝も無党派支持4割どまり 本選に不安残す

トランプ前大統領は23日、東部ニューハンプシャー州での共和党候補者指名を争う予備選で、前回のアイオワ州に続き連勝しました。CNNによると、得票率91%の時点で前大統領の得票率は54.6%で、指名争いに残るヘイリー元国連大使を11.4ポイント上回りました。

先日の時事マラソンで「ニューハンプシャー州での予備選でもトランプ氏が50%以上の支持を集めたなら、3月のスーパーチューズデーを待たずに、デサンティス氏・ヘイリー氏のどちらかが撤退表明するかも」と書きましたが、3月どころか、昨日の予備選前にデサンティス氏が撤退を表明してしまい、早くもヘイリー氏との一騎打ちになってしまいました。

そろそろ考えていかないといけないのは、予備選と本選を分けて考えるということです。まずは予備選に勝って誰が共和党の大統領候補になるかということ。それと、民主候補の指名が確実なバイデン大統領に本選で勝つのはどっちか?ということ。この2つをそろそろ分けて考えていかないといけません。

今回のニューハンプシャー州は全米で無党派層が最も多い地域と言われています。デサンティス氏の撤退がどちらに有利に働いたかは微妙なところですが、それでもここでも11ポイントも離されるということは、トランプ氏の予備選勝利はほぼ確実と言っていいと思います。

ただ、11月の本選で現職のバイデン大統領にも勝てるのかと言われると、少し微妙な感じがしてきました。ニューハンプシャー州は共和支持層に加え、無党派層も事前に有権者登録をすれば投票ができます。11月の本選に近い条件で、浮動票の動きが見えるため、民主党候補に勝てるかどうかの試金石にもなります。

結果は、予備選に参加した人の4割が無党派層で、そのうち、60%がヘイリー氏を支持し、トランプ氏は38%だったそうです。トランプ氏の従来からの支持層、白人・男性・非大卒は相変わらず高い支持率ですが、本選で現職に勝とうと思うと、無党派層も取り込まないと勝てません。

逆にヘイリー氏は、予備選は苦戦が続きますが、バイデン氏と勝負ができるのはヘイリー氏の方かもしれません。「継続は力なり」となるでしょうか。

 

www.nikkei.com