時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

トランプ氏が選ぶ副大統領候補 支持拡充より「忠誠」重視

来年、2024年米大統領選で返り咲きをめざすトランプ前大統領が選ぶ副大統領候補を巡り、議論が白熱しています。

前大統領は4つの事件、計91の罪状で起訴を受けたことで、逆に支持層の結束を高め、共和党内ではもちろん、現職大統領のバイデン氏を凌ぐ支持率を保っているというえらいことになっています。

共和党の大統領候補に選ばれ、大統領選に挑むとなると、副大統領候補が誰になるかがポイントとなります。2016年大統領選ではマイク・ペンス氏を副大統領候補に指名しました。経験のある政治家で、キリスト教福音派である同氏の伴走で宗教保守票を固める実利を狙いました。しかし再選に失敗すると、21年1/6の連邦議会占拠事件で自らの意向に沿わなかったペンス氏を切り捨てました。今では、ペンス氏はトランプ主義者の間で裏切り者の代名詞となっています。

記事には、ニッキー・ヘイリー元国連大使の名前が挙がっています。ヘイリー氏は党の大統領選討論会で支持を集め、支持率2位のデサンティス・フロリダ州知事を抜く勢いを見せています。トランプ氏の弱点とされる、郊外の女性や穏健保守、黒人・ヒスパニック系など非白人層(ヘイリー氏の両親はインド人)の支持拡大に人選を繋げたいところです。

しかし、大統領選候補の指名争いで自らに挑んでくる相手を「伴走者」に選ぶかというと確かに微妙です。トランプ氏が重視するのは何より「忠誠心」。ヘイリー氏がライバルに浮上すると「鳥の脳みそ」とこき下ろしています。

他にもいろんな候補の名前が挙がっていますが、並大抵の人では務まりません。どうなることやらです。

 

www.nikkei.com