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米中危うい協調、主張は譲らず 台湾や輸出規制で隔たり

米中首脳会談が昨日、米サンフランシスコ近郊で行われました。時間にして約4時間。昼食会や庭園内の散歩など融和ムードを演出しましたが、共同会見も夕食会もなく、一定の距離を感じさせる一連の会談でした。

会談の内容自体は、事前の予想の範囲を超えるものではありませんでした。お互い言いたいことを言って、軍事対話と麻薬対策と気候変動への取り組みはしていきましょうということくらいを決め終了。

中国は「台湾独立」と「半導体などの対中輸出規制の撤廃」を主張。対するアメリカは「台湾の一方的な現状変更には反対」「国家安保を損なう恐れがある先端技術の利用は防ぐ」「人権侵害も懸念」と、相互に抱く不信感の払しょくがよういでないことが露になりました。会談後の記者会見でバイデン大統領は「(習氏は)独裁者だ」と明言し、中国外務省は強く抗議するなど、後味もあまりよくありませんでした。

個人的な感想としては、バイデン大統領は中国に言いたいことだけはちゃんといい、来年の自らの再選をかけた大統領選に専念するということで、おさまりはいいように思いますが、習主席はわざわざアメリカに行って何か得るものがあったのかというと、あまりないように思いました。

最大の成果は「直接対話」は、まあそうですが、それにしても…と感じます。今日開かれる、日中首脳会談もそんな感じでしょう、きっと。

 

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