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「中国の時代は終焉」習近平不在を突く米情報戦の吉兆

インドで開催されたG20首脳会議では、開催国のインドの存在感が改めて浮き彫りになりましたが、まだ「主役交代」とまではいっていないものの、中国の低迷が日に日に明らかになってきています。

その間隙を突くように動いたのが、アメリカのバイデン大統領。G20の帰路にわざわざ立ち寄ったベトナムで「おせっかいな一言」を発したのが話題になっています。

バイデンは、中国の習氏を評して、「彼(習)は今、手いっぱいで余裕がない。若者のものすごい失業(という問題)も抱えている。彼のプランを支える主要な(習近平)経済思想は、全く機能してない。私としては残念である。だが、それは機能していないのだ」と「これは批判ではない」と断りを入れているものの、強烈な言葉です。次期大統領選の集会でのリップサービスではなく、インド・ベトナム訪問を総括する公式記者会見での発言なので、始末が悪いです。

夏にあった北載河会議で現状について、習氏は長老たちから「お小言」をもらい激怒したことなど、夏に起きた中国政治の激しく複雑な動きに関して、米政府はある程度情報を掴んでいるようです。バイデンに近い、エマニュエル駐日大使が、旧ツイッターで中国外相だった秦剛と中国ロケット軍幹部の失踪、そして中国の国防相、李尚福の動静が2週間もない事実に触れるなど、追加点も狙う動きも見せています。

G20に出席しなかった習主席。11月半ばには米サンフランシスコでAPEC首脳会議があります。インドにも行かないくらいですから、アメリカになんておそらく行かないでしょう。

 

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