10日に閉幕したG20。これまでは「G7をけん制する中国のアピールの場」みたいな感じでしたが、前回はインドネシア、今年はインド、来年はブラジル、そしてその次は南アフリカが議場国と、すっかりグローバルサウスの存在感が高まるグループになってきました。自らが目立てないのを悟ってか、中国の習主席は欠席。
そのかわりに、インドのモディ首相が頑張りました。昨年はインドネシアでの首脳宣言ではあった、ロシアへの撤退要求に関する文書や「ロシアによる侵略」などの文字が消え、ロシア非難が後退していると批判されていますが、首脳宣言に強い言葉があったとしても、この1年ロシアの侵略行為を鎮めることはできませんでした。
それよりも、G20がグローバルサウスの声を届ける場になりそうなのはなかなか面白いです。G7とかが入っていない中露主導のBRICSよりも、G20の方が意味があると思います。今後、G20にアフリカ連合(AU)の参加に関する同意も取り付けました。再来年のG20は南アフリカとAUの共催となりそうです。
インドが、世界レベルの課題や外交問題に積極的に関与していく、決意表明みたいな今年のG20でした。