BRICSを形成するブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5か国が22日、南アフリカのヨハネスブルグで首脳会議を開きます。対面のBRICS首脳会議は2019年以来4年ぶり。グローバルサウスと呼ばれるアフリカなどの新興国・途上国の声を結集する場となることを目指しており、メンバー国の拡大や脱ドルについて協議します。
主要議題の1つであるメンバー国拡大については、主催国の南アによると、サウジアラビアやアルゼンチンなど20か国以上が正式に参加を申請しており、最終日24日の拡大会合にはインドネシアのジョコ大統領、イランのライシ大統領も参加する予定です。
新興国・途上国の受け皿を目指しているということは、G7なんかと対極にあるグループのような気がしますが、脱ドルについて協議をし、5か国が開催といっても結局は中国が主導します。参加国拡大などは、米国との対立を深める中国が主導しています。
BRICSはもともと非公式な連合体であるため、首脳会議ではBRICSへの参加資格など拡大に向けた考え方を示すようですが、さてどんな内容と参加国になることやらです。
BRICSの中心は、経済低迷がささやかれる中国で、本来は中心になるべき存在であるロシアは、プーチン大統領が国際刑事裁判所から逮捕状が出ているため南アへの渡航は見送られオンライン参加に。インドはインドで独自外交を志向し、ブラジルと同様、米欧との対立は望んでいません。
個人的には、BRICSはBRICSで仲良くなればいいと思いますが、ロシアや中国は新興国・途上国ではもはやないので、グローバスサウスと結び付けるには少々無理があるように思います。グローバルサウスの旗頭は、インドやインドネシアが主導する方がすっきりします。