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難度高まる戦時のサミット

来月19~21日に広島で開かれるG7広島サミットまで1か月半。歴史的な転換期に議長国を務める日本は、岸田首相が身を賭してウクライナに行き、林外相は日本の外相として3年ぶりに中国を訪れるなど、準備に余念がありません。

2008年の洞爺湖、16年の伊勢志摩サミットと今回とを比べると、確かに緊迫度合いは違うように感じます。ウクライナでの戦闘や台湾海峡の懸念が新たな常態となるなかでの国際秩序の再設計。国際法に違反するロシアの侵攻を非難し、ウクライナに対するG7の揺るぎない支援の姿勢を世界に発信し続けることは最優先の課題だと記事にはあります。

他にも、G7としてグローバルサウスと呼ばれる新興国・途上国との協力を深めることも、世界経済の新たな潮流への模索となります。岸田首相は同勢力のリーダー格を自任するインドのモディ首相を招きますが、将来的にはG7の正式メンバーにインドを加えてもいいんじゃないかと思います。ロシアも加えたG8だった時期もあり、7つじゃないといけないことはありません。

「G7唯一のアジアの国」というのが日本の自慢の一つでしたが、もうそんな時代でもないし、その名誉や恩恵にはこれまでに十分預かったでしょう。日本が主導になってインドを迎え入れるのは、ひとつの大きな決断だと思います。まあ、インドがどう思うかは別の話ですが…。

 

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