時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

ドイツで医師並み人気の「森林官」自然の均衡を保つ守り人

小さいですが、面白い記事を見つけました。

ドイツで医師やパイロットと並んで子どもに人気な職業が、森林を管理・調査するForester(森林官)だそうです。日本の半分以下の森林面積ながら、2倍以上の国産木材を伐採・供給し、かつ多様な生物を育む豊かな自然を残すドイツ。森林官は経済合理性と持続可能性とのバランスを保つ「森の守人(もりびと)」の役割を担っています。

ドイツの森林官は約5000人。日本でも林野庁出先機関である森林事務所に公務員の森林官を置きますが、850人程度。ドイツの森林面積は1070万haと2500万haの日本の半分以下なのに、森林官は6倍近くいます。だからこそでしょうが、2021年のドイツ国内の木材生産量は8296万m3で、自給率はほぼ100%!森林面積はドイツの倍以上あるのに、日本の生産量はドイツの半分以下の3372m3。輸入量(4841m3)に頼っており、自給率は41%にとどまります。

ドイツでは森林官が担当区域の国有林だけでなく、私有林や民有林についても助言や支援、行政指導と行うそうです。ドイツの森林法では、個人や企業などすべての森林所有者に「持続可能で適切な管理義務」を課しており、20~30年以上、同じ森林を担当し、チェックします。かたや日本の森林官は国有林の管理のみ。2~3年で定期異動もあり、継続した支援には限界があります。

本の森林官が、子どもたちの人気を集めるにはまだまだほど遠いですが、ちょっとドイツがうらやましくなりました。

 

www.nikkei.com