時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

曲がる太陽電池 京大発新興とトヨタが開発

次世代太陽電池の本命とされる「ペロブスカイト型太陽電池」。日本の大学が発明した薄くて軽くて曲げられる太陽電池ですが、量産が課題で中国勢などに押され気味だということは先日取り上げました。

そのペロブスカイト太陽電池を京大発のスタートアップ・エネコートテクノロジーズとトヨタ自動車が共同開発すると発表しました。2030年までにEV車の屋根などへの搭載を目指します。トヨタプリウスプラグインハイブリッド車や一部EVで車の屋根に太陽電池をつけるメーカーオプションを提供しています。23年発売のプリウスの場合、1平方メートル程度のシリコン製のパネルが載ります。価格は28万6000円。一般的な気象条件で、年間約1200キロメートル走行分の電気を発電できるとしています。

トヨタは「屋根以外のボンネットなどに置いて面積を2倍に増やせば、計算上は約3倍の3600キロメートル走行分を発電できる」と期待します。一般的な自家用車の年間走行距離は約1万キロと言われており、3600キロ分の発電が可能となれば、3分の1を太陽光で賄える計算となります。近場乗りの人なら、ほぼほぼ充電が不要になるかも。

個人的に期待するのは、建物への設置ですが、ペロブスカイトの量産ができれば価格はどんどん安くなります。そのためにも、まずは自動車用に使われてほしい。ゲームチェンジャーになりうる「ペロブスカイト」にますます注目です。

 

www.nikkei.com