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脱原発を完遂 ドイツの意地と政治計算

ドイツがすべての原発の稼働をやめました。脱ロシアをよぎなくされエネルギー不足が懸念される逆風下で、あえて脱原発を完遂。率直にすごいなと思いました。

ある意味「緊急事態下」でも脱原発をやりきったのは何故か。代替エネルギーの調達が順調に進んだことや核のゴミの扱いが問題になったことだけが理由ではなく、いろいろな政治的計算が働いているようです。

まずは「欧州の盟主としてロシアに弱みは見せられない」から。逆に自らを律して脱ロシア・脱原発ができれば他のEU諸国への圧力になると。東欧などは、なお燃料・原子力技術をロシアに依存しており、域内での駆け引きも有利に働きそうです。

ショルツ政権の連立与党のドイツ社民党緑の党は、反核平和運動に携わった議員も多く、対ロシアを鑑みて軍拡に転じざるをえないことから、脱原発くらいしないと支持層から見放されるかも...という思いもあります。

言い方は悪いですが、「やせ我慢」もし甲斐があるということなんでしょう。いろんな政治的計算があるにしろ、やっぱり脱原発完遂はすごいです。よくやり切ったと思います。

 

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