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東アフリカ「経済統合加速」共同体7か国で単一通貨

小さい記事ですが、なかなかのビッグニュースです。

ケニアのヌドゥング財務・計画相が東アフリカの7か国で構成する東アフリカ共同体(EAC)の枠組みで経済統合を加速する考えを表明しました。デジタル金融決済の増加を踏まえ、東アフリカで単一通貨の導入を進めると語っています。単一通貨の導入です。これはすごい。

EACケニアタンザニアウガンダが2001年に本格的に立ち上げ、財やサービスでの関税同盟、ヒト・モノ・資本での自由移動に取り組んでいます。EUシェンゲン協定に似ています。2007年以降に、ルワンダブルンジ南スーダンコンゴが加わり、現在は7か国です。

アフリカは大きすぎ、54か国での調整は難しいので、このEAC7か国の枠組みを使って経済統合を加速させると。コンゴ南スーダンには豊富な天然資源があり、ウガンダタンザニアの農業生産の潜在能力は高い。これらの生産地と東アフリカのゲートウェーであるケニアのモンバサ港などからの輸出を拡大させたい。経済統合には国境を越えた金融決済が極めて重要で、ケニアには利用者が4000万人にも上るモバイル金融決済システムの「エムペサ」があり、これを中心に単一通貨のロードマップを策定していくようです。

最後に興味深いのは、モンバサでの経済特区や道路の整備に、日本が協力しているところです。中国に押されまくっているアフリカ開発で、何とか一矢報いるべく、日本政府としても全面的に応援してほしいです。

 

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