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ブロックチェーン大陸アフリカ 信用コスト「0」で経済成長

アフリカはケニアでトウモロコシ農家を営むキオゴラさんは、長く続く干ばつに苦しんでいました。収入が途絶えてしまう…と不安を覚えていた時、通知音が鳴りました。スマホを見ると、不作を補償する保険金約17000円が振り込まれていました。

保険金請求。しょうがないとはいえ、結構手間がかかるものなんですが、キオゴラさんにはその必要がありません。キオゴラさんを救ったのは小規模農家向けの農作物保険の審査などを手掛けるエーカー・アフリカです。衛星データから土壌の水分量などを測定し、不作になりそうだと判定すると申請を待たずに保険金を振り込むそうです。

この保険は支払いの判断から入金までをすべてアルゴリズムが自動処理しています。ベースにあるのがブロックチェーン技術。人間の恣意を排除することで、敏速で透明性の高い商取引を可能にします。ブロックチェーンというと暗号資産の取引に使われるイメージが強いですが、いま経済活動の新たなインフラとして急速に進化しており、その最先地がアフリカです。

経済活動は、常に人間同士の信用を基盤にしてきましたが、ブロックチェーンが人間に代わって仲介をする。それは「信用コストゼロ社会」ともいえます。もちろん完全無欠ではなく、ハッキングなどの問題もありますが、確実に「実績」を積んでいます。

経済だけでなく、日本の政治もブロックチェーンでいいのにと思ってしまうのは私だけでしょうか。

 

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