時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

岸田首相、ウクライナを電撃訪問

岸田首相が念願のウクライナ訪問を実現しました。WBC準決勝中にテロップが流れて何事かと思ったら、このニュースでした。

首相はインドで20日夜にモディ首相との会談などを終えると、宿泊予定としていたホテルにいったん戻りました。その後外務省の関係者がインド訪問のレクチャーで報道陣を引き付けている間に10人ほどでホテルを抜け出し、インドまでに使った政府専用機ではなく、別に用意していたチャーター機ポーランドに向かったようです。ポーランドからは、先日米バイデン大統領も使った列車のルートで10時間かけて移動しキーウ入り。

国会の事前了解はせずにウクライナ訪問になりましたが、これまでの与野党幹部が事前了解は安全性の事情からなしでも構わないとの認識を示しており、国会日程にも影響しないよう事前にインドからの帰国が22日になっても問題ないとの了承を得ていたと新聞には書かれていました。実際は、インドからではなく、ウクライナから今日帰国することになります。

5月に開く広島サミットがだんだん近づいてきた中、何とか訪問できてよかったと思います。中露首脳会談も同時期に行われていますが、多少なりとも牽制になりました。第二次世界大戦後、紛争地域を日本の首相が訪れるのは岸田首相が初めてとなります。紛争地への直接訪問は「ウクライナとロシア、どちらにも組しない」ではなく、ウクライナ側につくという大きな意思表示にもなります。G7議長国としてだけでなく、日本国としても立場を明確にしたともいえ、ひとつの覚悟を示したことにもなります。

時間はかかりましたが、大きな一歩になりました。

 

www.nikkei.com