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バフェット氏来日、日本株が投資先2位 成長に期待

米投資家ウォーレン・バフェット氏が来日し、日経の単独インタビューに答えました。

来日は今回で2回目。三菱商事三井物産など総合商社5社と福島県にある工具メーカーのタンガロイを訪問するのが主目的なようです。バフェット氏は、日本が米国以外の最大の投資先と言っています。同氏が率いる米バークシャー・ハザウェイ保有する上場株の時価は3000億ドル(約40兆円)に上り、そのほとんどが米国株。4割をアップル株1つに依存しています。4割なのでアップル株が約16兆円、日本の商社株は5社合わせて1.9兆円と目されています。

米国の成長力を信じるバフェットさんといえども、集中しすぎるとリスクがあるということで、国際的に投資先を分散にするにあたり、日本株を組み入れています。割安でなければ投資しないのがバフェット氏の哲学の一つ。日本株が割安に映っているのが、日本株投資の理由の一つになります。ただ、無条件で日本株を選ぶのではもちろんなく、同氏の重視するのは「株式で選ぶのではなく、ビジネスで選ぶ」「私が理解できる企業を選ぶ」という点で、これらは私たちにも応用できる考え方です 。

最近話題の「PBR(株価純資産倍率)1倍割れ」ですが、同氏は「純資産の簿価はさほど重要ではない。企業のすべてをみてどうなるかを捉える」と言っており、なかなか示唆に富みます。「経営の質」も重視しており、同氏が投資する商社について「経営者が良い判断をし、配当や自社株買いのためにより多くの資金を生み出している事実を非常に高く評価している」としており、これも企業が投資家に選ばれるためには重要なポイントです。

そんなに難しいことをやってそうには見えないバフェット流株式投資。1964年からの約60年でバークシャー時価総額を150倍以上にした手法は見習うべきところがたくさんあります。

 

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