時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

メルカリ、「フリマ7000万会員」へ難路

久しぶりにメルカリのニュースを取り上げます。私も毎日本の購入に使っているメルカリ。常に欲しい本を検索条件を保存し、出品されたら通知が来て購入を検討しています。あれも買い、これも買いとしていたら、現在6冊の「積読」があります。

メルカリはフリマ(中古品売買)アプリで1強の地位を築いています。メルカリの国内取引総額は年約8930億円。2兆円を超えたネットの個人取引市場の4割程度、フリマアプリに限れば7割程度とダントツです。しかし成長鈍化の懸念があり、株式時価総額もピークから6割も減りました。

22年10~12月期の取引総額は前年同期から10%増えましたが、伸び率は21年同期の18%から低下しており、株式市場から「2桁程度の成長を維持してほしい」との声もあり、ここが踏ん張りどころです。

国内での成長には鈍化の兆候が見られるものの、最大の懸案事項は米国事業です。上場後の18年6月期からの累積営業赤字が約4億ドルに。米国事業の赤字が国内の黒字を食いつぶすのは、メルカリの「お家芸」になっています。メルカリの連結最終損益は、21年6月は何とか黒字を維持したものの、22年6月期には再び赤字に転落。22年7~12月期は黒字だったものの、米国事業のインフレ影響もあり取引総額が前年同期から9%減となりました。

投資家の視線もさらに厳しくなっていきます。成長力をどう描くか?米国事業をやめればすぐ黒字になりそうですが、ここまでやってきたのですから、サンクコストを考えてもその選択肢は山田CEOにはもはやないのでしょう。

 

www.nikkei.com