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日本と韓国、失われた10年 取り戻す好機

韓国政府が発表した元徴用工問題の解決策は戦後日韓外交の礎となってきた1965年の日韓請求権協定を堅持することになりました。岸田首相も「健全な関係に戻すものとして評価する」と応じ、日韓両国は「失われた10年」を取り戻す好機を迎えたと記事にはあります。

まずは、韓国の尹大統領が相当粘り強く頑張ったことがこれまでのニュースから伝わってきました。日本からすれば「元の関係に戻っただけ」とも言えますが、韓国には韓国の事情があります。日本人には分かりにくい韓国の事情を理解しようとする姿勢が日本側には必要だと思います。

特筆すべきは尹氏が国民に向けて新たな近現代史観を示したことです。自由を取り戻し、守り、広げるという絶え間ない闘いの過程ととらえ、日本を共に力を合わせて立ち向かうべきパートナーと位置づけました。歴代政権が逃れられなかった「加害者・被害者」のフレームを打ち破る試みで、それが自国の最高裁判決より国際法を優先し、日本に贖罪や過去の賠償を無理強いしない対応を支えています。こういった尹氏の心意気に日本側も応える必要があります。もう対韓輸出管理の厳格化も元に戻していいと思います。

韓国と日本は関係が悪化していいことは何もありません。アメリカも交えた日米韓で中国や北朝鮮と対峙していくのは言わずもがなです。尹政権への日本政府からの後押しを期待しています。

 

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