時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

日本2-0チュニジア 2023_10_17 #58

日本代表の親善試合を見に、神戸のノエビアスタジアムまで行ってきました。

ノエスタができてからは初めての観戦。ノエスタができる前の神戸中央球技場は観戦したこともプレーしたこともあります。懐かしい…。

6時ごろスタジアムに着きましたが、もう人がわんさか。平日なんですが、さすがフル代表の試合って感じです。

ウォーミングアップ開始。手前の円になっているグループが先発組の10人と名波コーチです。

照明を落とした演出。いよいよ試合開始です。

 

日本代表は、現時点でほぼほぼフルメンバー。レギュラークラスが並ぶ楽しみな一戦となりました。

対するチュニジアは、先週の韓国との親善試合で時差ぼけからか4-0と大敗。5バックで守備の意識が高く、まずは失点しないようにしたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。お互いが守備ラインを高く設定し、中盤でのボールの奪い合いが激しく、好ゲームになりました。

前半は両チームとも無得点かなと思っていたところ、43分に古橋享梧が先制ゴール!

慣れ親しんだスタジアムでの凱旋ゴール、スタンドは大いに沸きました。ストライカーらしいポジショニングで、トラップもいいところに収まり、右足を振りぬくだけでした。

 

後半も終始、日本のペース。

69分には、伊東純也が追加点。左からのタケ久保のクロスに走りこんで決めました。

先日、リーグ戦での久保の「お尻フリフリ」パフォーマンスがありましたが、あれの焼き直しみたいなゴールでした。今回の久保は「主演」ではなく、「助演」になりました。

 

チュニジアは結局シュートがわずか1本。楽しみにしていたマンUハンニバル・メイブリは出場せずと、少し残念でしたが、昨年に引き続き対日本連勝、とはなりませんでした。

 

日本選手の選評をしようかとも思いましたが、もう全員がそれぞれの役割を高いレベルで全うし、賛辞の嵐になるのもちょっと…なので、全体で感じた点を2点書きたいと思います。Tverの見逃し配信で再度見直したので、よくわかりました。

 

①タイプの異なる選択肢

カタールW杯後からのここ1年で、選手層がぐっと厚くなりました。その結果、各ポジションで複数の選択肢ができました。さらにはその選択肢のタイプが異なっています。

たとえば、CFならシュート力のある上田綺世と抜け目のない古橋享梧。相手のCBのタイプによって、2人を使い分けることができます。

他にも、左MFなら、フィジカルが強く好守に幅の広い旗手怜央と、言わずと知れた三笘薫(今回は未招集)。個人的にお気に入りの選手のひとりである旗手ですが、7月のパナスタに引き続き、ここでも生で見れ、あらためていい選手だと思いました。三笘をも上回るとはさすがに言いづらいですが、監督もチョイスとして悩むと思います。遠藤航や守田英正に不測の事態があった場合、旗手を使えれば三笘と併用できます。

他にもそういった、監督としては悩ましい組み合わせがたくさんあります。

選手層が薄いと「その選手が怪我したら終わり」となりますが、今の日本は簡単にそうはならない。しかも「タイプが異なったふたり」というのがミソです。これは大きな力です。

 

②レギュラーとの差が広がっている気がする

選手層が厚くはなりましたが、ここにきて中心選手(レギュラー)とそれ以外の選手の差が広がりつつある気がします。中心選手が、各チームで主力を張り、レベルの高い相手と日々試合をしている。その経験値の差が出ているのではないかと。

たとえば、昨日冴えまくっていた守田ですが、スポルティングの試合は見れていませんが、所属チームでの充実度が見ていて伝わってきます。守田と同じことを誰ができる?と思ってしまいます。

遠藤航もさすがのプレーでしたが、シュツットガルトよりも強豪リヴァプールに移籍し、出場機会は減らしています。まだまだ「貯金」がありますが、1年後2年後はどうか。

個人的に注目している町田浩樹。後半から出てきてCBではなく、見慣れない左SBをアグレッシブにかつ堅実にこなしていました。彼なんかは、中心選手との差が開かないように踏ん張っている、食らいついている感じがします。今回のシリーズで、伊藤洋輝に肉薄してきたと思います。サンジロワーズからプレミアとかに移籍したりなんかしたら一気に序列も変わります。それはポジションのかぶる中山雄太も同様です。

控えとの差を引き離しにかかっている中心選手に、どれだけ他の選手が食らいついてレベルアップしていけるか。今のところ、パリ五輪代表の選手が割って入る余地は見えません。それくらい充実していると思います。

 

これでしばらくは、欧州や南米、アフリカのチームとの親善試合は終わり、これからはアジアの国との試合が続きます。