時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

全国にトラック中継拠点、複数人で輸送 2024年問題に備え

トラック運転手の不足が懸念される「2024年問題」に備え、長距離輸送の貨物を引き継ぐ中継拠点の整備を官民が始めます。

運転手が日帰りできない片道約300~600キロの範囲を目安に出発地と到着地の中間地点に拠点を全国に複数設置。物流量が多い首都圏―宮城・福島、愛媛―関西圏が候補のようです。一般道にある既存の道の駅の活用も検討します。

中継拠点の整備には複数の運転手で分担して運ぶことで日帰りできるようにする狙いがあります。拠点では貨物を他のトラックに積み替えたり、運転手が交代したりできます。長距離運転手は月に3~5回しか家に帰れない人もいるそうで、日帰りが可能になれば人材確保に効果も期待できます。実際、長距離のトラック輸送から撤退した運送会社は、離職率が下がり、採用も好調で運転手の人数が増えたという例もあるようです。

政府は2024年からトラック運転手の時間外労働への規制を強化し、労働時間と休憩を合わせた1日の拘束時間を宿泊を伴う場合を除いて最大15時間以内にする義務が企業に生じます。これまでは1人で輸送できた距離でも2人以上が必要になるケースが起きます。拠点設置後も複数人で配送することには変わりがないので、日帰りが可能になるメリットは大きいです。うまくいけば基本毎日家に帰れるようになります。

2024年度には新東名の一部に自動運転レーンが設けられ、深夜に完全自動に近いレベル4が実現しそうです。私たちのインフラといってもいい貨物の輸送。少しでもドライバーさんが楽になったらいいなと思います。

 

www.nikkei.com