時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

原発処理水放出を評価 、中国対応は「暴挙」 エマニュエル米駐日大使

アメリカのエマニュエル駐日大使が昨日の福島県相馬市への訪問に合わせ、日経新聞に寄稿。東京福島第1原子力発電所の処理水放出を巡り、日本産水産物の輸入停止などに踏み切った中国の姿勢を批判しました。

日本は処理水放出計画において、IAEAなどが実施した安全検査で安全基準を満たしているとの結論に達し、特別委員会がおよそ2年もかけて作成した報告書では、処理水による地域社会や海洋環境に対する放射線の影響は極めて低いとしています。

一方中国は、偽情報活動を率先して行い、日本産水産物の輸入を全面的に停止し、日本を孤立化させようと他国に働きかける裏工作をしています。中国自身は、少なくとも4基の原発からトリチウムを定期的に放出し、排出濃度は福島原発から現在放出されている処理水の5倍以上あります。放出にあたっても国際的な科学調査は行われておらず、協議や通知もなされていません。

福島原発事故における日本の対応は、国際社会が求める最高基準の模範を示しており、他国を犠牲にして成り立つ中国の一貫した無謀な行動とは対照的に、良き市民としての日本が注目されていることを望んでいると、寄稿は締めくくられています。

大使の寄稿を読み、内容としては日本を評価し、応援してくれているのでうれしく思う一方、「中国からやられっぱなしの日本に同情して、かわりに言ってあげた」と大使は思っているように感じました。

中国の環境への無責任な対応は国境を越え、中国は海洋資源の持続可能性を傷つける世界最悪の違反者だとも大使は書いていますが、ここまできつい言葉を使うのは難しいにしても、日本として中国に対して反論も反撃もせず、漁業関係者を支援する予算をつけるだけでは、あまりに弱腰だなと思います。

韓国には手厳しいのに、中国にはそこまでできないのは、中国が大国だからでしょうか。

 

www.nikkei.com