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BRICS、「恨み」が共通軸 権威に憧れや承認欲求も

ちょっと長めフィナンシャルタイムズの記事です。なかなか面白い考察でしたが「それを言っちゃあ、おしまいよ」的な内容でした。

先日BRICS首脳会議が南アフリカで開催され、サウジアラビアやイランなど6か国が新たにBRICSに参加することが決まりました。これらの非西側諸国をまとめている理念や戦略的利益はあるのだろうかと記事は始まっています。

民主主義国のインド、独裁国家の中国、政教分離のブラジル、政教一致のサウジ、豊かなUAE、貧しいエチオピア、旧帝国のロシア、旧植民地のアルジェリア、これほどまでバラバラな国が「国家連合」になるだろうか。多様なBRICSの国々を結び付けている共通点があるとすれば、それは「恨み」だとガネシュ氏は言います。西側優位に対する怒り、過去の屈辱に対するうっぷんです。

恨みと憎しみは似ていますが、同じではありません。憎む人は、憎しみの対象と一切かかわりを持ちたくありません。それとは対照的に、恨む人は恨んでいる対象に半ば興味を持っていると。

自分は尊敬されるべき対象から認めらていないと感じており、西側諸国のエリートはこの感情をなかなか理解できない。なぜなら自尊心が傷つくことがほとんどなかったからです。恨んでいる相手から、憧れや承認欲求を持ちたいと思っている。

BRICS諸国のエリート層はロシア人に限らず、英ロンドン、南仏コートダジュールの高級保養地、フランスとイタリアの高級品、米国の大学をよく利用します。

西側に対するこの歪んだ感情や態度の極めつけは、BRICSという名前の起源です。

あれだけ盛大に南アでサミットを開催し、G7に対抗するための議論を重ねてきたにもかかわらず、BRICSの名付け親は英国人で、当時、米投資銀行ゴールドマン・サックスエコノミストだったジム・オニール氏だと。

BRICSの人たちからさらに「恨み」を買いそうな記事です。

 

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