時事マラソン

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マクロン仏大統領、NATO東京拠点反対

「そうきたか」というニュースでした。英フィナンシャル・タイムズは5日、フランスのマクロン大統領が北大西洋条約機構NATO)の東京連絡事務所開設に反対したと伝えました。

NATOと日本は2024年中に東京に連絡事務所を設置する方向で調整を進めているというニュースは、この時事マラソンでも取り上げました。NATOとアジア太平洋地域の国々と連携を深め、中国への対応を協議する足がかりとなるため、日本としてもあまり大きな声で喜びを表すことでもないものの、前向きには進めているようです。

フランスとしては、中国との関係悪化を懸念したとみられます。マクロン氏は4月上旬に中国を訪問した際、台湾情勢に関して「欧州は米中の追随を避けるべきだ」との趣旨の発言をして米欧の他の国々の反発を招き、ロシアのウクライナ侵攻をやめさせるためには、中国が果たす役割が大きいと繰り返し強調しています。工業品から農産物迄、幅広い分野での対中国輸出の拡大も望んでいます。

中国としては、4月のマクロン訪中の接待効果は十分あったということでしょう(笑)。今回のNATO東京拠点反対に対して、アメリカや他のEU諸国がどういう反応をするのかに注目が集まります。

 

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