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アルゼンチン大統領予備選、リバタリアンの極右ミレイ氏がトップ

珍しく南米はアルゼンチンを取り上げます。南米アルゼンチンで13日、大統領選の予備選挙が実施され、極右のハビエル・ミレイ下院議員が首位に立ちました。年率100%を超えるインフレにあえぐアルゼンチンですが、同氏の過激な主張に国民の支持が集まりました。

極右のアウトサイダー的なリーダーというと、フランスのルペン氏などが思い浮かびます。ルペン氏は「反EU」などを掲げる極右政治家ですが、アルゼンチンのミレイ氏は経済学者でテレビ番組での過激な行動で人気になりました。

彼の主張は、リバタリアンの主張です。久しぶりにリバタリアンというワードを目にしました。リバタリアンとは自由至上主義。個人の自由が何より優先され、権力・権威は必ず腐敗するので、究極的には国家や政府の廃止を理想とします。国家が企業や個人の経済活動に干渉することは強く反対。できうる限り「小さな政府」が理想です。元々、アメリカにはリバタリアン的な考え方を持つ人が多いですが、アルゼンチンで台頭してきたのには驚きました。

ミレイ氏は、公共支出の大幅削減や中央銀行の廃止を主張、人工妊娠中絶にも反対します。個人的には、リバタリアンには興味があって、規制ばかりある大きな政府よりも、本当に困っている人だけを国は助けて、それ以外は自由が重んじられる小さな政府が好みです。さすがに、国家や政府の廃止までは望みませんが(笑)。

今回のアルゼンチンでの予備選は、10月に行われる本選挙に向けた大規模な世論調査的な側面もあるようです。11月の決選投票実施も視野に、10月の投票でまずは上位2位以内に入るよう、各陣営間の争いは激しくなりそうです。

 

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