時事マラソン

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反撃能力など安保政策「野党こそ現実路線」立民・太栄志氏

以前も一度時事マラソンで取り上げた、立憲民主党の太栄志(ふとりひでし)衆議院議員。立民の中ではあんまりいなさそうな保守派の論客で、外交安保がライフワーク。

政府が昨年12月にまとめた安保3文書で、敵の攻撃拠点をたたく「反撃能力」の保有を盛り込みました。立民内での外交安保プロジェクトチーム内では、「軍拡競争につながるのでは」などの声は多かったものの、「国民を守るために必要だ」と党内議論に一石を投じたのが太氏だったと記事にはあります。「周辺国のミサイル技術の進展などを見ると必要だ」と指摘。「政府・与党が言っていない日米防衛協力の指針(ガイドライン)改定を提起すべきだ」とも唱えるなど、なかなか精力的です。

もうひとつ、太氏に賛同するところが中国との向き合い方。太氏は外交戦略でも「中国とどう向き合うか明確にすべきだ」と主張しており、党見解をまとめた元外相の玄葉光一郎氏が賛同。アメリカにTPPへの復帰を促すだけでなく、中国の参加を検討するよう求める文言を盛り込みました。中国をTPPに取り込むことは、短期的には恩が売れ、中長期的にはいろんな抑止力に繋がるので、私も賛成です。自民党は、おそらくTPPの中国参加は反対多数でしょうから、立民としてはひとつの差別化になります。

太氏は、中学までは鹿児島の沖永良部島で過ごし、れいめい高、中央大ど進み、長島昭久氏の公設秘書を務めました。立民は、太氏のような保守派の実力者をしっかり生かさないと、長島氏と同じく自民などへ流出されてしまいます。

 

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