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自民大勝で単独改選過半数 改憲勢力2/3維持

参院選の全議席が11日、確定しました。自民党は改選124に欠員補充1を加えた125議席過半数の63を単独で確保して大勝。立憲民主党は改選議席を大幅に下回り17議席に。公明党は13議席日本維新の会が12議席、国民民主党が5議席共産党が4議席、れいわ新選組が3議席NHK党、社民党がそれぞれ1議席、無所属が5議席を確保した。政治団体の参政党が1議席を初めて獲得しました。


投開票日2日前に安倍元首相が銃撃され死去するという大きな事件を受けての投開票でしたが、大方の予想通りの結果となりました。細かい分析はこれから出てくるでしょうが、維新がもう少し伸ばすと思いましたが、関西以外の選挙区では東京や京都で惜敗し、神奈川の1議席のみだったこと、れいわの山本太郎代表が激戦の東京で最後の6枠目に食い込んだこと、参政党が1議席をとったことなどが、パッと目に付くところで印象に残りました。

先日、自分なりの参院選のポイントを考えていました。そのおさらいをしますと、まず一つ目の「女性候補者の当選率」ですが、過去最多の181人の女性が立候補し、全候補者545人に占める比率も33.2%に達し、初めて3割を超えましたが、結果当選を確実にしたのは35人。前回の2016年、前々回の2013年の28人から7人上積みとなりました。タレント候補などが出やすく、人気投票的な意味合いの強い参院選でもこんなですから、国会議員全体に占める女性の割合はなかなか上がってきません。

もうひとつの大きなポイント「改憲勢力」ですが、自公両党と維新、国民が改憲に前向きと言われていますが、その4党あわせて非改選が84議席。今回の当選が93議席なので、国会発議に必要な3分の2ラインである166を大きく上回りました。

憲法改正は、自民党の公約にもありますし、何せ党是でもありますから、発議に向けて進んでいくのでしょうが、安倍元首相の死去がどんな影響を及ぼすかが次のポイントです。憲法改正に前のめりすぎた安倍氏へのアレルギーがなくなることと、逆に憲法改正に向けての強力なエンジンがなくなること、両方の作用が考えられるので、何とも言えないなと個人的には思います。憲法改正には基本的には賛成ですので、どのような案がでてくるのか。自民党の茂木幹事長は「自民党草案の4項目にはこだわらない」とも言っているみたいですし、前に進んでいきそうではあります。

 

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