第1と第2は、ウクライナでの戦争と中東紛争の2つとわかりますが、残りの2つって何だろうと思いましたが、3つ目は「アジアの緊張」とありました。中国の台湾侵攻懸念がカウントされていましたが、4つ目。この記事の「ワシントンの政治内戦」です。
次期トランプ政権の人事が連日報じられていますが、官僚機構との衝突を予感させる人事が複数含まれています。ひとつが、国家情報長官にギャバード氏を充てる決定です。
長官の仕事は、CIAなど十数の米スパイ機関を束ね、活動を率いないといけないのに、彼女はロシアやシリアに同調する発言をしている人物です。同盟各国としてはロシアなどに情報が漏れるのを心配しますが、トランプ氏はそれでもかまわないと思っていそうなのが、困った話です。1期目にプーチン氏や金正恩氏らと外交で、米情報機関から十分な情報を得られなかったことを今でも根に持っているそうで、情報機関を敵とみなしています。
他にも紹介されていますが、1期目に官僚に邪魔されて、やりたい政策ができなかったので、2期目は人事からワシントンの官僚機構を攻撃し、骨抜きにしようとする明白な意図がうかがえると、秋田さんは書きます。
米内政の混乱で西側諸国の行動力が鈍れば、中露や北朝鮮を喜ばせるだけだと記事は締めくくられています。一国の政治内政であり、普通の国なら世界にまで影響を及ぼすことはないですが、アメリカだけは別です。世界は4正面の「戦争」に向き合うことになりかねないともありますが、ひとつでも減らしたいところです。