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インドネシア、中国主導の高速鉄道開業 延伸の構想も

インドネシアで東南アジア初となる高速鉄道が開業しました。

中国が建設を主導し、首都ジャカルタから西ジャワ州の主要都市バンドンの約140キロを36分で結びます。高速鉄道の名前は「ウーシュ」。時短、最適運転、信頼できるシステムの頭文字をとったそうです。ジャカルタからバンドン迄の4駅を最高時速350キロで走り、車内ではインターネットができるなど先進的な機能も採用されています。

ジャカルターバンドン間の鉄道建設にあたっては、インドネシア政府はもともとは日本の新幹線方式を導入する計画でしたが、財政負担がないとする中国案に切り替えられたという少々(というかかなり)苦いプロジェクトです。中国の一帯一路の一環として、資金や技術面で支援してきましたが、当初は2016年着工、2018年完工の計画でしたが、土地収用の遅れなどで開業が大幅に遅れてしまいました。

今年の5月にジャカルタからバンドンに日帰り旅行をした時に、旧線と並行する新しい線路や駅がかなりできていました。私も乗った特急ではのどかな田園風景を見ながら片道3時間かかりました。わずか150キロほどで、東京ー新大阪の新幹線よりも時間がかかります。ただ、ジャカルタ市内のど真ん中のガンビル駅発、バンドン駅着なので、乗ってしまえばバンドンまで着いてしまいます。

しかし、今回の高速鉄道は、ジャカルタ中心部からだいぶ南のハリム駅から、パダララン駅から普通電車に乗り換えてバンドン駅まで行って1時間弱だそうです。なんでバンドン駅着じゃないんだろうと。このあたりにも土地収用の苦労がうかがえます。おそらくこの1時間弱には、ハリムまでの移動時間は入っていません。国内線の離発着があるハリム空港(私は使ったことがありません)はあるので、それは便利そうですが利便性という意味ではどうなんだろうと思います。将来的には、さらに東に延伸し、インドネシア第2の都市のスラバヤまで延伸するかもしれませんが、中国経済の減速懸念もあります。

チャンスがあれば、一度乗ってみたいとは思っています。

 

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