時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

ふたつの「やめよか」ゴールドマンとヤフー

週末に見たふたつの「やめよか」な記事が目を引きました。

ひとつは、時事マラソンでも以前取り上げた、アップルの高利回り貯蓄口座について。アップルユーザーに対して、4%を超える利回りを提示していて話題を呼んでいますが、個人向けの預金やクレジットカードなどの金融サービス事業をゴールドマンサックスが請け負ってきましたが、アップルとの提携を解消し、アメックスに譲渡することを検討しているとのことです。ウォールストリートジャーナルによると、ゴールドマンとアメックスの交渉は合意が差し迫ったものではなく、確実でもないといいます。まあ火のないところに煙は立たぬですから、何らかの動きがあることは間違いありません。

新聞記事を読む限りでは、アップルがどうこうというよりは、ゴールドマン内部の事情のようです。米自動車のGMとのクレジットカード事業のアメックスへの譲渡も同時に報じられており、個人向け事業からの撤退を急ぐ構えです。

もうひとつは、ヤフーが検索エンジンのサービスをグーグルから他社への切り替えを検討していることが分かりました。グーグル側とのサービス提供契約は2025年3月末に切れます。契約更新の是非を判断するため、社内で「バケットテスト」と呼ばれる技術テストを始めたそうです。Zホールディングスは、10月に傘下のヤフー、LINEと合併し「LINEヤフー」となります。LINEヤフーの大株主は韓国ネット大手ネイバーで、韓国の検索市場で60%以上のシェアを持ちます。

こちらは、ゴールドマンからアメックスのようにすっと移行するわけにはいかなさそうです。日本人が減ったとはいえそこそこ使うヤフーの検索データが、韓国のネイバーにいくとなれば、経済安全保障上の懸念が出てきます。米グーグルがOKで、韓国ネイバーがダメなのもちょっとなあとも思いますが、こっちの「やめよか」はどうなるか少し注目してみたいと思います。

 

www.nikkei.com

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