時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

2023年の10大リスク、「ならず者国家ロシア」が首位

明けましておめでとうございます。今年も時事マラソンをどうぞよろしくお願いします!


2023年最初の時事マラソンは、国際政治学者のイアン・ブレマー氏率いる、米政治リスクの調査会社ユーラシア・グループが3日に発表した、2023年の世界の「10大リスク」からスタートします。同社は年頭に政治や経済に大きな影響を与えそうな事象を予測していて、昨年2022年の1位は「中国のゼロコロナリスクの失敗」を挙げていました。まさに今、中国はそれと戦っている最中ですが、今年の1位は「ならず者国家ロシア」を挙げました。


欧米の武器供与を背景にウクライナの防衛能力が高まる中、孤立したプーチン大統領が米国と欧州を不安定化させるため、核の脅威を利用した外交政策に出ると予測しています。ウクライナ戦戦争が2年目に入ろうとしている中、膠着打開にロシアは動くのでしょうか。


2番目のリスクとしては「最大化する習権力」。ゼロコロナに関わらず、習近平国家主席への権力集中が様々な問題を引き起こすのではないかと。1位・2位を中露が占めましたが、3位以下で個人的に気になるところとしては、3位の「テクノロジーによる社会混乱」を挙げたいです。AIの進化とSNSの普及が重なり、フェイクニュース陰謀論が拡散されやすくなっており、具体的にスペインやパキスタンの総選挙に影響を及ぼしそうと指摘。私たち民主主義国家にとっては特に脅威となりそうです。


最後に、10位の「水不足」も取り上げておきたいです。日本は相対的に水には恵まれているといわれていますが、世界に目を向けると水の利用量の増加と水源の枯渇で水不足が顕著になりつつあります。水を巡って紛争もあちこちで起こっており、6位のエネルギー危機も深刻ですが、水不足は即、命にかかわる問題であり、これはウォッチしておきたい事象です。

 

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