時事マラソン

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アルゼンチン、36年ぶり2度目の優勝、フランス、連覇ならず

本当にいろんなことがあった、サッカーW杯カタール大会。最後の最後に、極上の試合を見せてくれました。90分戦って2-2、延長戦も1点ずつ取り合っての3-3。「もう両方とも甲乙つけがたいので、悪いけどPKで決めてね」とサッカーの神様に言われている気分でした。


様々な見どころがあったこのファイナルですが、個人的に一番感動したのは、メッシとエムバペの両エースが、ひとり目に出てきてしっかりPKを決めたことです。メッシは2ゴール、エムバペはハットトリックの3ゴール。ふたりとも歩いている時間も相対的に長く、運動量が少ないと言われますが、120分間プレーをし、決めるところはきっちり決めて、臨んだPK戦。アベマの解説の本田圭佑の言葉を借りるまでもなく、これまでのW杯で大事なところでエースがPKを外すシーンを幾度も見てきました。ここでどちらかでも外したら、悲劇のヒーローがこの試合の主役となって、語り継がれてしまいます。それもサッカーなので致し方ないのですが、これをふたりともしっかりネットに沈めてくれた。それも、エムバペはパワーで、そしてメッシは技術で、それぞれ「らしい」キックが本当に見事でした。


アルゼンチンもフランスも、それぞれ、メッシのチームであり、エムバペのチームです。8ゴールとハイレベルの得点王に輝いたエムバペはまだ23歳。前回のロシア大会と合わせて通算12ゴール。4年後にどこまで伸ばしてくれるか今から楽しみです。


そして、悲願のW杯とトロフィーを掲げたメッシは、ようやくマラドーナに並ぶ存在になりました。クラブチームでの実績はもちろん、W杯での記録、そして今大会のパフォーマンスからすると、マラドーナを超えたといってもいいかもしれません。


2022年カタール大会は、メッシの大会となりました。

 

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