時事マラソン

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新大関・霧島を支えた二人の師

28日まで行われた大相撲夏場所で、モンゴル出身の関脇霧馬山(27)が11勝を挙げ(直近3場所で34勝)、大関の座をつかみ取りました。

幕内平均体重よりも20キロ近い小兵ながら大成を遂げた背景には、豊富な稽古量に加え、師匠の陸奥親方(元大関霧島)と陸奥部屋付きの鶴竜親方(元横綱)という2人の師の存在があります。

まずは師匠の陸奥親方。現役時代のしこ名は霧島。私のような50代の大相撲ファンにはおなじみ過ぎる大関・霧島。ヘラクレスのような筋骨隆々で、200キロを超える小錦ですら吊り出そうとする取り口は、今でも目に焼き付いています。師匠も、現役時代は幕内平均体重より約20キロ軽い体重ながら大関まで上り詰めました。その師匠のしこ名を霧馬山は継ぐとのことですから、なかなかロマンがあります。

そしてもうひとりの師が、同じモンゴル出身の元横綱鶴竜親方。鶴竜の存在も霧馬山にはめちゃくちゃ大きいでしょう。場所前、6/3に控える同親方の断髪式に「大関霧馬山の名前で行きたい」と夏場所に懸ける意欲を語っていたようです。普段は大きなことは言わない朴訥な27歳が、はっきりと口にした誓いに鶴竜親方を慕っていることがうかがえます。有言実行、明日の断髪式は「大関霧島」で堂々と迎えます。鶴竜の取り口のバリエーションの豊富さ、それに謙虚な人柄も引き継いでおり、名大関になれそうな気がします。

 

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