時事マラソン

世の中の動きに対するアンテナを高く保つ

BASFと全農、スマート稲作 衛星×AIで

独BASFが全国農業協同組合連合会JA全農)と連携し、膨大な栽培データを学んだAIと日々の衛星データを組み合わせた栽培管理支援システム「ザルビオフィールドマネージャー」の利用が広がっています。


ザルビオは過去10年以上の国内外の栽培や学術論文の膨大なデータを機械学習し、衛星や気象のデータを組み合わせてリアルタイムで解析。土壌や生育のムラに応じ、肥料の量を変える「可変施肥マップ」などを自動でつくります。BASFは全農と組み、21年4月から稲作などで提供を開始。これまでの衛星データの活用は主に農地や農作物の分析でしたが、ザルビオは土壌や生育の解析にとどまらず、熟練農家のように病害なども予測。種まきから収穫まで、圃場(ほじょう)や品種ごとに適した農作業の提案までこなすことが特長です。稲にカビが広がる「いもち病」の予測率は97%以上でアラートを出し、約8割が3日以内の精度で最初の発病の有無やタイミングを予測し、早めの対応を促してくれます。


我が家も10アール弱の田んぼで稲作を細々ながらやっていますが、いつかはこういうITの力を借りたいと思っていましたが、コストをかけるほど大規模な水田ではないので難しだろうなとは思っていました。しかしこのサービスは、20アール規模の小さな水田にも対応し、料金は2圃場以下ならなんと無料とのこと。これは面白そうと、さっそくアプリをダウンロードし、登録までしてみました。


9月に稲刈りを終え、今はお休み中ですが、来年の田植えに向けてぼちぼち土づくりも始めています。来シーズンに向けてアプリの使い方にも慣れたいと思っています。米作りの生産性をデジタル技術で高める「スマート稲作」の実用化は増えており、ザルビオ以外にもサービスはあります。競争していきながら、サービスの使い勝手もよくなっていきそうなので、来年以降の楽しみがひとつ増えました。

 

www.nikkei.com