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自民・小林鷹之氏で「刷新感」は出るか? 若くなっただけでよしとする??

自民党総裁選に出馬を表明した小林鷹之氏。候補者は10人前後いて「いついつにも出馬表明」とは言われるものの、まだ「コバホーク」ひとりだけ。電波ジャックも含めて、まずは「総裁選レース」を先行したと言っていいと思います。

しかし、彼の人となりも同時に見えてきました。開成~東大法学部~ハーバード~大蔵省(現財務省)と文句のつけようのない経歴。身長186㎝で49歳という若さ。これなら自民党も変わり、日本のリーダーとして楽しみだなと思っていましたが、正直、かなり「右」寄りだなという印象です。

小林氏は「保守」の政治を標榜していて、「多くの先人が試行錯誤のなかで積み重ねた伝統、文化、慣習をできる限り尊重し、既存のシステムをできる限り生かしながら時代にあわなくなったところは一つずつ変えていく」と主張。「バサッと改革の名のもとにぶった切るのはあまりよくない」と述べています。

小林氏が総裁になれば、派閥色はさらに薄まり、若手の登用は進みそうです。しかし、それ以外は今までとあまり変わらない感じがしてきました。記事にもある、エネルギー計画。具体的には原発の建替えや新増設を促進していくこと提唱していますが、原発再稼働を進めた岸田首相とそん色ありません。

それよりも、保守の色が濃く、例えば70%くらいのひとが賛成している夫婦別姓についても、「通称制度をもっと周知徹底していく」と、「まだそんなこと言ってるの?」という感じ。天皇制はもちろん男系重視。憲法改正にも前向き。これなら、「今までの自民党総裁と中身は変わらず、年齢だけ20くらい若くなっただけ」という印象です。

まあ、若くなっただけよしとする意見もあるでしょうが、これでは「刷新感」はあまり感じません。

 

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