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「ポスト岸田」は混戦模様 党幹部・閣僚も出馬しやすく

昨日、岸田首相が9月の総裁選への不出馬を表明しました。3年間、外交や経済の実績への自負はあるものの、総裁選で勝てる目算が立たなかったことが大きかったようです。来る衆院選の「顔」としてふさわしくないと、自民党内からも影に日向に言われており、外堀を埋められているのが傍から見ていても分かりました。現職総裁の不出馬は、菅前首相に続き二代連続になりました。

こうなると、9月には3年ぶりに新しい総裁になることが確実で、事実上日本の首相も新しくなることになります。

現職首相が再選を目指すとなれば、首相を支える立場となる党幹部や閣僚は出馬を遠慮することが多いですが、殿が退くとなれば「令和の明智光秀だ」と言われなくて済むため、総裁選は混戦になりそうです。

しかし、自民党自体が政治とカネの問題で国民からあいそを尽かされています。党内のトップを党内の論理で選んだとしても、遅くても来年の10月までには行われる衆院選を戦うのに、耐えうるトップでないと意味がありません。

名前が挙がっている人たち。茂木幹事長は党No.2なのに自分は出馬でいいのか?、石破元幹事長は4度挑戦でダメで今回が5度目、河野太郎氏は61歳ともう若くない、上川外務大臣はもっと出てくるかと思いきやイマイチ迫力に欠ける、小泉進次郎氏で政権が回せるとはとてもイメージできない、など、野党が「困るな」と思う人がなかなかいません。

であれば、前経済安保相で49歳の小林鷹之、通称「コバホーク」になれば、「ちょっと自民党も変わりそうだな」とさすがに思います。

ただ、いくらあーだこーだ考えても、我々国民には総裁・首相を選ぶ投票権はありません。あくまで、自民党員が自らの党のトップを決める総裁選です。でも、これからの経緯をじっくり見ておきましょう。自分たちのことばかり考えて、国民をほっぽり出した決め方をしたなら、次なる国政選挙で自民党以外に投票しましょう。

 

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